遺伝子組換え作物は安全なの?

ちなみにアメリカでは、
遺伝子組換え作物であるかどうかの表示義務はないが、
任意で
Non-GMO(非遺伝子組換え)という表示はしてもいいらしい。
でも、
“GMO-Free”という表現は禁止なのだそうだ。

なんとかFreeというのは、
アルコールフリーとか、コレス テロールフリーとか、
何か悪いものが入っていないことをアピールするときに使う表現。
だから
GMO-Freeと書くと、
あたかもGMO(遺伝子組換え)が
悪いもののようなイメージを与えるからダメ、
というのがその理由だとか。

それって、まるで
遺伝子組換え作物が悪くないもの、
安全なものだと言わんばかりの言い分だね。

一体、本当にそうなんだろうか。

1998年、
イギリスのローウェット研究所の

アーパド・パズタイ博士 は、

ネズミに遺伝子組換えじゃがいもを食べさせる実験を行った。


その結果、

ネズミには、

免疫力の低下や

内臓の障害

(膵臓 の重量低下、内臓細胞の増殖、
肝臓の重量低下、胃の粘膜が厚くなる)

がはっきりと認められた。

博士は早速テレビ会見でこのことを発表した。

「遺伝子組 換え研究に携わる科学者として、

イギリス国民をモルモット代わりに使うのはきわめて不当だ

といわざるを得ませ ん」

とまで言ったんだ。

なぜなら、
その2年前から遺伝子組換え作物は既に
市場に出回っていたからね。

世界中のテレビ局から研究所に問い合わせが殺到した。

ところが、

研究所では博士のコンピュータにロックをかけ、

データを没収、2日後には博士はクビにされてしまった。

この「パズタイ事件」は

遺伝子組換えの闇を象徴する有名な事件だ。

なんでそんなことになったんだろう?

誰が手を回したんだろう?

遺伝子組換え作物が安全でない、
とされ、売れなくなった ときに困るのは誰か?

そう考えればすぐにわかる。

それは遺伝子組換え種子のトップ企業、

モンサント社だ。

「遺伝子組換え作物は安全性に疑問がある」

と発表する学 者がいると、
モンサント社はかたっぱしから裏から手を回して失脚させる。
その手口によって、
世界中で何人もの良心的な学者が失脚させられているよ。

アメリカには
FDA(アメリカ食品医薬品局)という政府機関があって、
食品や薬の安全性を審査することになっている。

ところがアメリカには俗に

「回転ドア」

と呼ばれるシステムがあって、
政府機関と民間会社との間を人が行ったり来たりしている。

だから日本の天下り以上に、
政府と民間会社との癒着がひどいんだ。

例えば

ラムズフェルト元国防長官は、

もともとはモンサントの子会社サールのCEOだった。

そんな状態で、

本当に国民の側に立った安全性の審査ができるわけはないよね。
TPPと遺伝子組換え

表示が「非関税障壁」に

日本がTPPに加盟すると、

食べたくもない遺伝子組換え食品を
食べさせられるようになる危険性が高い。

その理由を説明しよう。

納豆とか豆腐の原材料欄に

「大豆(遺伝子組換えでない)」

っていうのを見たことがある人は多いと思う。

でもその逆に、

「大豆(遺伝子組換え)」

っていう表示を見たことのある人がいるかな?

たぶん、誰もいないと思う。

なぜそうした表示がないかというと、
遺伝子組換え作物が安全なのかどうか、
みんなが漠然と疑問や不安を持っていて、
表示があると誰も買わないからだ。

これは嘘の表示をしている、
っていう意味じゃあないよ。

大豆や納豆には
遺伝子組換え大豆は使われていない(原則的には)。

でも、日本は遺伝子組換え大豆をいっぱい輸入している。

じゃあ、遺伝子組換え大豆はどこに使われているんだろう?

それを考える前にまず日本に
どんな種類の遺伝子組換え作物が輸入されているかを確認しよう。

一番多いのはとうもろこしだ。

次が大豆、そして、なたね。最後が綿実。

本当は
じゃがいも、てんさい、アルファルファ
も輸入が許可されているけれど、実質的には全く流通していない。

実際に輸入されている遺伝子組換え作物は上の4種類だけだ。

この4種類の作物には、ある共通点がある。

それは一体な んだと思う?

それは、食用油の原料になる、ということだ。

日本では原料に遺伝子組換え作物を使った場合、

それを表示しなくてはならない。

でも、

「組換えられたDNAや、
それによって生成するタンパク質が製品に含まれない場合は、
表示しなくてもよい」

という決まりがあるんだ。
(これが妥当な決まりかどうかは別の話だよ)

油には組換えDNAが残らない。

だから、
原料のとうもろこしや大豆、
なたね、あるいは綿実が遺伝子組換えのものであっても、
油の原材料欄にそのことを表示しなくてもいい、
ってことになっている。

みんなが食べているサラダ油
(大豆油とコーン油の混合で ある場合が多い)、
コーン油、キャノーラ油(=なたね 油)、綿実油などは、
ほとんどが遺伝子組換え原料のものであると考えた方がいい。

揚げ物に使われている油や、
マヨネーズ、
マーガリン、
ショートニング
(植物油を化学的に変化させて固体にしたもの。
クッキーやパンなどによく入っている)

なども、ほとんど遺伝子組換え原料の油だと考えていいだろう。

でもほとんどの人はそんなこと知らないから、

遺伝子組換 え原料の油を平気で買って
揚げものや炒めものに使ってい る。
あるいは遺伝子組換え原料の油が使われた揚げものや
パンやお菓子を平気で買って食べている。

つまり「表示」はそれだけ大きな意味を持つということだ。

表示があれば、誰も遺伝子組換え食品なんか買わない。

表示がなければ、気が付かないから食べてしまう。

消費者は「表示」によって守られている、といっていいんだ。

さあ、ここでもう気が付いたかな?

遺伝子組換え作物を売りたいアメリカの企業にとっては、

この日本の表示制度は紛れもなく「非関税障壁」だ。

日本がTPPに加盟したら、

必ず

「表示制度をなくせ」

っ て、イチャモン付けてくるに相違ないぞ。

日本と違ってアメリカには遺伝子組換えの表示義務はないからね。

表示がなくなれば、消費者に選ぶ権利はなくなる。

豆腐も納豆も

遺伝子組換えのものかどうかわからないまま食べさせられるようになってしまうかもしれないんだ。
TPPでは幸せになれない

自由貿易は失業の輸出でもある。

実際に貿易、投資等を自由化したNAFTA(北米自由貿易協定)
では、大量の失業者が生まれた。

NAFTAが成立するとアメリカ企業は人件費の安いメキ シコにどんどん移転した。
そのおかげでメキシコ国内では工場での雇用が増えた。
けれども工場が減ってしまったアメリカでは、

当然ながら失業者が増えた。

それにアメリカが補助金つきの安い農産物を
大量にメキシコに輸出するもんだから、
メキシコの農民は価格競争に負けて、
大勢の農民が農業をあきらめざるを得なくなった。

農家をやめて新しい職を探しても見つからない。

そんな人の一部は移民となってアメリカへ渡った。

そして、さらに アメリカ国内での失業は増えた……。

こうして、

メキシコでは約200万人、
アメリカでも約50万人が失業したといわれている。

つまりNAFTAやTPPなどの自由貿易協定、
経済協定を結んでも、利益を得るのは大企業のトップだけ。

一般庶 民は豊かになるどころか
逆に失業や賃金の低下で苦しめられることになる。

社会全体にとってはちっともプラスにならないんだ。

今アメリカの失業率は
白人で8%、
黒人では16%にものぼる。

貧しさゆえに政府から
食費の補助を受けている人 (フードスタンプ受給者)は、
2000年以降どんどん増えて、

今では4700万人もいる。これはアメリカの人口の15% だ。

経済の指標となるGDP(国内総生産)は上がっていくけれど、
国民は豊かになっていかない。

逆に貧しい人が増えていく。

これはアメリカも日本も同じだ。

国全体の経済と一般庶民の給料とが
比例して伸びて行った時代は終わった。

日本でもGDPはじわじわと上がり続けているけれど、
日本人の平均年収は1997年(平成9年)から
ほぼ下がる一方 になっている。

これは大企業だけが利益をむさぼって、
庶民は搾取されているということだ。
だから日本でこんなにワーキングプア が増えてしまったんだ。

そんな格差社会をより一層進めるのがTPPだ。

オバマ大統領も就任前はNAFTAを批判し、

将来決して NAFTAのようなスタイルの協定は結ばない、

と明言していた。

それなのに今TPPを成立させようとしていることで、
良識あるアメリカ国民からも反撥を買っている。

NAFTAが
よい結果を生まなかったとわかっているにも関わらず、

オバマ氏がTPPを成立させようとするのは、

大統領でさえ既に大企業の力を抑えきれないからだろう。

日本の政治家も経団連の言いなりだ。

でも、ここで日本がTPPに加盟してしまったら、
大企業 はますます大きな力を手に入れ、
日本という国家を超えた 権力を持つようになってしまう。

「グローバリゼーション」
という言葉をキミは聞いたことがあるだろう。

直訳すると「地球規模化(あるいは世界規模化)」。
人、モノ、金、情報の移動が世界規模になり、
世界の境界がなくなっていくこと、
という程度に日本では 理解されている場合が多い。
国境を越えて世界がひとつになるなんてすばらしい、
といい意味に解釈している人もいるだろう。

でも、欧米ではこの言葉は通常、悪い意味で使われる。

巨大多国籍企業が、
国境を越えて事業を展開し、
世界中から富をむさぼる。
そしてときに国家を超えた強大な権力を持ち、
人々を抑圧し、搾取する。
それがグローバリゼー ションだ。

TPPはこの悪い意味でのグローバリゼーションを
強力に推進する協定だ。

大企業が自分に不都合なことはすべて

「非関税障壁だ、撤廃しないと訴えるぞ」

「外国企業への差別だ! 訴えるぞ」

と脅してゴリ押しし、
国の法律まで捻じ曲げてしまうことができるようになる。
国家以上に巨大な権限を企業に与えてしまうんだ。

こんな理不尽で異常な協定を、絶対に成立させちゃダメ だ。

経団連がTPP加盟を急ぐのは、

急がないとウソがばれちゃうとわかっているから。

全速力でそのウソをばらそう!

日本国が終了してしまう前に!