「金融」の国境がなくなると…

「金融」の国境を取り払う、ってどういうこと?

日本人が貯金や共済として預けたお金は、
その金融機関の倉庫に眠っているわけじゃない。
金融機関はそのお金を、 他の人や会社に貸し付けたり、
株や不動産などに投資したりする。

これを「資金の運用」と呼ぶよ。

倉庫に眠らせて たらお金は増えないけれど、
運用すれば利子を取ったり、 株の配当をもらったりできて、だんだん増えていくから ね。

資金の運用は、できるだけ日本国内でされたほうがいい。
日本国内でお金が回れば、日本の景気がよくなるからだ。
とはいっても、金融機関は一番儲かりそうだと思うところに投資するから、
その投資先が海外になることも当然ある。

でも、これだけは日本国内で運用しなきゃダメ!
と決められていたものがある。

たとえば、
「ゆうちょ」(郵便貯 金)、
かんぽ(郵便局の簡易保険)、
農協共済。

こうした規制はやはり「非関税障壁」だ。

その決まりさえなくなれば、
これらの莫大な資金がウォー ル街
(証券会社や銀行が集中しているアメリカの街)に流れ込む。
そして、ウォール街の連中の儲けが増える。

これ がアメリカの狙いだ。

でもその代わりに日本国内でお金が回らなくなるから、

日 本経済はますます停滞しちゃうよ。