第三回 

しゃかりきにリハビリの日々

 

 リハビリ病院での生活が始まった。

リハビリは1日3時間受けられるが、1日は24時間ある。

 

 

リハビリのない時間がとても長くて辛かった。

食事はベッドまで運んでくれる。掃除もしてくれる。

することがない。

お風呂は週2回。

コロナ禍で同じ病室の人と話すことも原則禁止されていた。

カーテン越しのおしゃべりは見逃してくれていたけれど。

 

 テレビを観ている人は多かったけれど、

私はそんな気持ちになれなかった。

 

「テレビなんか観てる場合じゃない!」と、

いても立ってもいられない気持ちになってしまうのだ。

 

昼寝も同じ。

ウトウトしかけても、ハッと目が覚めてしまう。

のんびりした空気が流れる午後、

カーテンの向こうから健やかな寝息が聞こえてくると、

心底うらやましかった。

 

 

 脳出血、右半身の麻痺、感覚障害、リハビリ、長期入院…。

 

私には何もかも初めてのことばかり。

時間とともに、厳しい現実がぼんやりと見えてきたが、

私はとにかく目の前のリハビリに望みをかけた。

かけるしかなかった。

 

 そんな私がリハビリについてくれる

理学療法士さん、作業療法士さん、言語聴覚士さんを頼りにし、

期待するのも無理はない。

 

何しろこっちは脳疾患や麻痺、感覚障害についてはほやほやの初心者。

この苦しみや疑問や不安を理解してくれるのは、

そして解決してくれるのは「この人たちだ!」

と私は思い込んでしまった。

 ーーーそんなわけないのに。                  つづく


 

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利用者様のリアルな気持ちを

語っていただいております。

本当にたくさんのセラピストに

見てもらいたいなぁと

思っておりますので、

ぜひ、シェアをお願いします。

 

それではまた

次回

お会いしましょう!!

 

脳梗塞リハビリ大阪

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