術後9ヶ月が経った。

左指先、左足裏の痺れは徐々に弱まってはいるものの、依然として続いている。また、左半身も少しバランスを崩す時がある。

それでも、体力は徐々に回復しており(今も少しずつ回復しているのを感じる)、公私ともに病前と変わらない生活に戻った。日常生活で困ることもない。病前ほどではないが毎日走っている。3月のMRIで確認しているとおり、再発するリスクもないと思う。

脳の病気に関しては、どれだけ体の機能回復するかは、リハビリでどれだけ動かすかと脳が受けたダメージによると思う。
そういう意味では、本当に運が良かった。

しかし、ランナーとしては大きなハンディキャップを負った。
ある程度の強度で走ると、左半身がついてこない。競技として走っている自分にとっては、これがもどかしい。タイムにも反映される。

病前、自分は市代表駅伝チームの主将で、県内でもちょっと知れた存在だった。(自分で言うのはなんだけど)

そんな自分はもういない。

けれど、自分は運良くランナーである事を許された。自分の中の定義では、何かの目標に向かって走っていればランナーだ。速い遅いは大きな問題じゃない。本当に大切なのは、どれだけその目標に向かって頑張れたか。

今は、「走り続けること」が目標だ。
これからどれだけ回復するかは脳が受けたダメージによるところもあるから、運次第。
けれど、「走り続けること」は、自分の意志次第。

その先に何が待っているかは分からないけど、自分なりに一生懸命頑張ったと胸を張れる過程を作っていきたい。