画像データをT大学病院に持って行ったところで一区切り。次の展開は、Nセンター退院後になる。

その前にNセンター入院中のリハビリと症状のことを少し。

入院二日目にベットで症状をリハビリ科医師が確認するところからリハビリは始まった。
このリハビリ科医師と、実際にリハビリを指導する理学療法士(PT)、作業療法士(OT)は、とても親身に接してくれた。

実は脳外科の主治医からは、入院期間4日間程で退院して良いと言われていたが、リハビリ科医師からこのまま入院してリハビリすることを勧められて10日程入院することにした。

というのも、現在の国の制度設計上、転院して通院でリハビリを行うのは難しく、特に私は生活は出来る程度の後遺症だったのでさらに難しいだろうとの事だった。
プロの指導を受けた方がリハビリの効率が良いことは間違いないし、脳の方のT大学病院への転院がN医師からの連絡待ちだったこともありこの助言に従った。

三日目以降は、PTとOTのリハビリそれぞれ一回30分程度ずつ。

Nセンター入院中の症状とリハビリの内容は以下にまとめ

・左手足の痺れ
→徐々に弱まり、安静時には感じない。動かした時、何かに触ったときに感じる程度。
左手先の感覚が薄く物を触ってるときの感覚がわかりにくい。痺れに対するリハビリは特になし。自主的にトゲトゲのゴムボールを四六時中握っていた。感覚を刺激するのに効果があったような気がする。
 
・左手足の軽い麻痺
→日常生活に問題がある程ではない。
左手がめがけたところに手が行かない、コップを持つと不安定、左手先の感覚が薄いこともあり、細いものを持つのが苦手。
左足は歩行でふらつく。片足立ちは五秒程。急旋回が出来ない。
→手のリハビリは、大きいものから徐々に小さいものを動かしていく訓練。徐々に上手く動かせるようになったが、手先だけを使う細かいものは、最後まで上手く出来たかった。それから日常生活を想定したリハビリ。紐を結ぶ、洗濯物をたたむ干す、食器を洗う。指先が滑りやすく、皿を一枚割ってしまった。
足のリハビリは、バランス能力を向上させるための体幹トレーニング、ルームサイクル、線の上をまっすぐ歩く練習等々。

・左耳の難聴
→左耳が聞こえにくい気がしたので看護士に訴えが、脳出血で難聴は考えにくいと、あまり取り合ってくれなかった。
(後に海綿状血管腫が聴力の神経を圧迫していることが原因と判明する)

・体調
→入院二日目からはかなり良くなり、上記の症状以外は健常時と変わらない感覚になった。
入院三日目からはSCUから一般病棟になり、点滴も外れたため病院内は自由の身に。
売店にいったり談笑スペースで本を読んだりして過ごした。


日頃の忙しさを忘れ、病院の中で現実感がないのでこの後の展開についてもあまり考えず、リハビリ以外の時間はダラダラと過ごした。
意外と居心地がいいな、なんて呑気な事を考えながら、あっという間に入院11日目の退院の日を迎える。