飯舘村から避難していたみなさんは2017年3月31日からは自主避難者となり、東電の賠償も打ち切りとなり、国からの支援もなくなります。環境省や経産省がたくさんの税金を無駄につぎ込んで天下り先に恩恵を与えてて来た事業はしばらく続きそうですが、被災者への直接の支援はほとんど打ち切りとなります。

 

国の方針を忖度したのか、何かおいしいことがあるのかわかりませんが、今まで国の方針通りに事を進めてきた村長と村議会は堅持されています。村民は癌で亡くなった方や自殺した方もおりますが、ほぼ世の中から無視されています。避難先でいじめにあう子供もいるようですがそれらも避難の権利や正当性を奪われたことによってさらに増えるのではないかと危惧されます。

 

大切なことは事故前の法律に則り、年間1msvの規制を基準とした避難の権利の確立と対象住民の選択肢の自由をきちんと与えることが急務です。放射性物質による汚染は長期間の被害を及ぼします。期間を区切っての支援打ち切りや被害地域を行政区分によって色分けするような不条理な国の対応が今後フクシマの悲劇を助長することにつながります。フクシマは福島県だけに収まらないことも含めてここではフクシマと書かせてもらいます。

 

追い詰められ、選択肢が与えられない不自由なフクシマの自由人たちは避難指示解除という自由を与えらえて、厳しい現実の中、多くの前途ある人は故郷に帰ることを断念し、一部の厳しい現実に耐えられない人々が村への帰村という強制的な圧力を受けることとなります。いみじくも飯舘村の菅野村長はこれがゴールではなくスタートだとおっしゃいました。まさしく、戻る人も戻らない人もこれが地獄へのスタートとなります。