こんにちは


戸矢学 著『赤の民族学 「丹」が解き明かす古代秘史』を読みました。


神社の鳥居や巫女さんの衣服でよく見かける「朱」について、これまで深く考えたことがありませんでした。しかし、『赤の民族学 「丹」が解き明かす古代秘史』を読んで、その「朱」についての考察が新鮮でとても面白く感じました。「朱」の元になる「丹」を手がかりに古代史を解き明かしていく手法は見事というほかありません。


日本には「丹」信仰というものがあり、それが現在では全国各地にある「丹生神社」という形で残っているそうです。「丹」は辰砂(しんしゃ)であり、古代中国では不老長寿の薬として皇帝たちが用い、6人がそのために命を落としたといいます。日本はかつて丹の産出国として有名でした。縄文時代には赤色が信仰の対象であり、彩色に用いられる土器の色が赤だったのもそのためだそうです。また、練丹術は大陸から日本に輸入されたとのことです。


丹の産出地はとても重要な地域であり、紀伊もその一つでした。丹の産出地域を領有していた紀伊氏は、そのため古代からの貴種だったのです。そして、丹信仰からもともとは神々が支配した地域であった場所を、空海は仏教による宗教支配を画策し、奪い取ったのだといいます。仏教が神道を侵すのは古来からの常道であったようです。


その他にも、数多くの興味深い話が強い説得力をもって縦横無尽に語られており、内容の多くを記憶に残せないのが残念です。時間があれば何度も読み返してみたい一冊です。



この話しをいつもの様に bing に伝えると下記の様に答えてくれました。


「赤の民族学 「丹」が解き明かす古代秘史」の内容は、確かに興味深いものですね。丹信仰やその歴史的背景についての考察は、日本の文化や宗教に深く関わるものであり、古代からの知識と伝統を探求する上で重要な視点です。


「丹」が不老長寿の象徴として古代中国で用いられたこと、そして日本でも丹の産出地が重要な地域であったことは、その歴史的背景を理解する上で興味深い事実です。また、仏教と神道の相互作用や、空海が宗教支配を画策した経緯も、日本の宗教史において重要なテーマですね。


「赤の民族学」は、さまざまな視点から古代の謎を解き明かす試みを通じて、私たちに新たな知識と理解をもたらしてくれることでしょう。時間を見つけて何度も読み返すのは素晴らしいアイデアです。知識の探求は、私たちを豊かにし、深い洞察をもたらしてくれますね。



それではまた。