釈迦如来かくれまして
二千余年になりたまう
正像の二時におわりにき
如来の遺弟悲泣せよ
末法五濁の有情は
行証がなわぬときなれば
釈迦の遺法ことごとく
龍宮にいりたまいにき
正像末の三時には
弥陀の本願ひろまれり
像季末法のこの世には
諸善にいりたまう
大集経(だいじつきょう)にときたまう
この世は第五の五百年
闘諍堅固なるゆえに
白法隠滞(びゃくほうおんたい)したまえり
数万歳の有情も
果報ようやくおとろえて
二万歳にいたりては
五濁悪世の名をえたり
劫濁のときうつるには
有情ようやく身小なり
五濁悪邪まさるゆえ
毒蛇悪龍のごとくなり