無礙光の利益より

威徳広大の信をえて

かならず煩悩のこおりとけ

すなわち菩提のみずとなる

 

罪障功徳の体となる

こおりとみずのごとくにて

こおりおおきにみずおおし

さわりおおきに徳おおし

 

名号不思議の海水は

逆謗(ぎゃくほう)屍骸もどどまらず

衆悪の万川帰しぬれば

功徳のうしおに一味なり

 

尽十方無礙光の

大悲大願の海水に

煩悩の衆流帰しぬれば

智慧のうしおに一味なり

 

安楽の仏国に生ずるは

畢竟成仏の道路にて

無上の方便なりければ

諸仏浄土をすすめけり

 

諸仏三業荘厳して

畢竟平等なることは

衆生虚誑(こおう)の身口意(しんくい)

治せんがためとのべたもう