Stroke. 2019 Nov
doi: https://doi.org/10.1161/STROKEAHA.119.025972
【背景・目的】
脳出血後の抗血小板療法は再出血の危険性を増加させずに、血栓性塞栓症の危険性を軽減させると指摘されている。この研究の目的は、多施設コホートで脳出血後の抗血小板療法と機能予後との関連性を検討することである。
【方法】
以下の施設のデータよりメタ解析を行った。
(1)the Massachusetts General Hospital 1854例
(2)the Virtual International Stroke Trials Archive database 762例
(3)the Yale stroke registry 185例
primary outcomeは全ての要因による死亡率、重篤な後遺障害または死亡の複合(mRS 4-6)とした。
【結果】
脳出血2801例を対象とし、288例(10.3%)が発症後に抗血小板療法を開始した。
抗血小板薬の開始時期の範囲は7日〜39日だった。
脳出血後の抗血小板療法の開始と死亡率(hazard ration 0.85)および死亡または重篤な後遺障害(hazard ration 0.83)に有意な関連性を認めなかった。脳出血の部位ごとによって解析を行っても同様の結果だった。
(上記文献より引用)
【結論】
脳出血発症後の抗血小板療法の開始は安全で、死亡率や機能予後に影響せず、またそれは脳出血の部位によらない。
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