Stroke. 2019 Nov;50:3121-3127

doi: 10.1161/STROKEAHA.119.025496

 

 

 

【背景・目的】

プラーク内新生血管は不安定頚動脈プラークの特徴であり、不安定プラークからの塞栓症は脳虚血の重要な位置を占める。

 

プラーク内新生血管は通常の超音波検査では検出できない。contrast-enhanced ultrasound(CEUS)はプラーク内新生血管を検出できるが、造影剤の静注の必要性などからその使用は限られる。

 

Superb microvasular iamging(SMI)は造影剤を必要とせず、低流速の血流信号を維持しつつも壁運動のアーチファクトを除外できるアルゴリズムを持ち、プラーク内新生血管の検出が可能である。この研究の目的は、プラーク内新生血管検出のためのSMIの使用効果を評価することである。

 

 

 

【方法】

50%以上の狭窄率を有する頚動脈狭窄症の31症例が対象である。22症例は症候性、9症例は無症候性である。全症例、通常の超音波検査、CEUS、SMI、血液検査を実施した。

 

CEUSとSMIの所見は、頚動脈内膜剥離術(CEA)後に摘出されたプラークの病理組織と参照して比較検討した。

 

 

 

【結果】

SMIとCEUSの5段階分類におけるプラーク内新生血管は、有意に正の相関を示した(p<0.001)。

 

SMIグレードが高いプラークほど、組織学的にも新生血管の量が多かった(p=0.041)。

 

低輝度プラークはCEUSとSMIにおけるプラーク内新生血管のグレードが高かった(p<0.001)。

 

SMIにおけるプラーク内新生血管の多さと有意に関連したのは以下の通り。(1)炎症所見が増大している領域(p=0.043)(2)病理学的な顆粒球、炎症、脂質の複合スコア(p=0.02)(3)CEUSの高いピーク信号(p=0.042)

 

 

(上記文献より引用)

 

 

 

【結論】

超音波検査のSMI法CEUS法と比べて同等に新生血管を検出できると思われ、不安定プラーク評価の非侵襲的検査として適している。

 

 

 

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