J Neurosurg. 2018-Oct;1:1-8.
eloquent areaに存在する脳動静脈奇形(AVM)のうち、特に感覚運動野、言語野のAVMは有意に予後不良と関連した。
1997-2017年の期間、外科手術が行われたAVMを後方視的に観察した。Spetzler-Martin分類でeloquent areaを含むAVMを対象とした。予後不良はmRS 3-6と定義した。
eloquent areaを含むAVM241症例(女性49.4%、平均年齢33.9歳)が対象となった。
AVMに関して、平均サイズは2.7cmで、54.4%が出血発症、46.2%は深部のdrainerを有していた。17%はdiffuse AVMだった。
eloquent areaのタイプは、46.1%が感覚運動野、27%は視覚野、22%は言語野だった。
(上記文献より引用)
治療方法は、32.8%は外科手術のみ、51.9%は外科手術と塞栓術、7.9%は外科手術と放射線治療、7.5%は外科手術+塞栓術+放射線治療だった。
平均追跡期間24ヶ月で、症例の71.4%は変化なしor改善、16.6%は予後不良だった。
eloquent areaのうち、視覚野と比べて、感覚運動野(P=0.0004)と言語野(P=0.015)を含むAVMは有意に予後不良だった。そのほかに予後不良と関連したのは、高齢(P=0.016)、サイズの大きいAVM(P=0.034)だった。
(上記文献より引用)
eloquent areaの中でも感覚運動野および言語野を含むAVMは予後不良である。
今回の結果は、eloquent areaを含むAVMに対する外科手術を実施するかどうかの決定には、十分な考慮を必要とすることを示唆している。
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