Neurosurgery. 2019Aug 1;85:E275-E283

doi: 10.1093/neuros/nyy493

 

 

第四脳室に充満する血腫はくも膜下出血の予後不良因子だった。

 

 

 

脳室内出血を伴うくも膜下出血は予後不良であることが知られている。

 

そこで、第四脳室を完全に閉塞するような血腫(CFV)の存在が、くも膜下出血のアウトカムに影響を与えるかどうか調査した。

 

 

 

BRAT studyの406症例を調査した。

 

アウトカム不良を1年後のmRS>2と定義した。

 

CFVはCT上、第四脳室内を完全に満たす1000mm3以上の血腫と定義した。

 

 

 

脳室内出血を伴うくも膜下出血は238症例で、そのうちCFVは25症例だった。

 

CFV症例は、入院時GCSが有意に低かった(7.8 vs 11.5, P<0.001)

 

CFV症例は、退院時および1年後の予後不良に関する有意な危険因子だった(P<0.001, P=0.002)。

 

多変量解析では、CFVはHunt and Hess grade>3よりも予後不良に関する強い予測因子だった。

 

 

 

脳室内出血を合併するくも膜下出血の中でも、第四脳室を充満するように存在する血腫は予後不良の予測因子であり、それはHunt and Hess gradeよりも有力な予測因子であった。

 

 

(文献より引用)