J Neurosurg. 2019-Aug

10.3171/2018.3.JNS173068

 

 

 

くも膜下出血症例においてNa値の変動が、予後および遅発性脳虚血(DCI)に与える影響を検討した。

 

 

 

毎日のNa値を測定し、入院時Na値からの平均変動値、正常Na値からの平均変動値および平均変動絶対値、前日からの平均変動絶対値が、有意に予後不良(3ヶ月後のmRS>2)と関連した。

 

また、入院時Na値からの平均変動絶対値は、DCIの予測因子となる傾向にあった(P=0.052)。

 

 

(文献より引用)

 

 

 

Na値の変動は、くも膜下出血の予後およびDCI進展に関与するかもしれない。

 

くも膜下出血後の高Naは、早期脳損傷と関連して予後不良に影響を与えるとの報告がある。一方で、低Naと予後との関連性は否定的な報告が多いが、DCIとの関連性を指摘する報告がある。