Zhang XJ et al.
Stroke. 2018
脳動脈瘤の中で約25%を占める前交通動脈瘤(Acom AN)は、前大脳動脈(ACA)のA1とA2の角度の小さい部分に存在することが示唆されているが、AcomとA2の角度との関連性に関しては不明である。
AcomとA2の角度によって、血行力学的変化が起き、Acom AN形成に関与すると予想される。
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Acom AN160症例と、Acom AN以外の脳動脈瘤66症例、コントロール439症例に関して、Acom/A2 angle、動脈径、Acom幾何学的形態を比較検討した。
(文献より引用)
Acom AN形成は、50-70歳台、女性に有意に多かった。
(文献より引用)
Acom/A2 angleはAcom AN症例では、Acom AN以外のAN症例と比べて有意に大きかった(P<0.0001)。
(文献より引用)
Acom ANの多くは、A1とA2(またはAcom)の角度が小さい方に偏位していた。
Acom ANの多くは、A2径の小さい方へ偏位していた。
Acom ANの多くは、有意なACAから発生していた。
いずれも血行力学的な要素が影響している(角度が小さいほど、径が小さいほど血行力学的影響を受ける)と予想される。