Hauseen DC et al.
Stroke. 2017
"carotid web"とは頚部内頚動脈後面の棚状の陰影欠損像であり、
fibromascuar dysplasia (FMD)の異形と考えられている。
carotid webの臨床アウトカムとステント治療の効能について検討した。
24症例(脳梗塞91.6%、TIA8.4%)を調査した。
年齢中央値46歳、女性61%、黒色人種75%
NIHSS中央値10.5、ASPECTS中央値8
全症例の狭窄率<50%
両側性web58%であるが、病側は対側に比べてwebが有意に大きい(P=0.01)。
Webが原因となる脳梗塞またはTIAの再発症例は7例(32%)で、
1週間以内の再発が3例、1年以内の再発が2例、1年以上の再発が3例だった。
再発症例の2症例は抗血小板薬を2剤使用していて、3症例は抗血小板薬を単剤使用していた。
16症例(66%)にステント治療がなされ、周術期合併症は認めなかった。
平均4か月の追跡期間で、ステント治療後の脳梗塞またはTIAの再発は認めていない。
carotid web
典型的な線状の中隔(B)
ステント後、web内に造影剤の停滞を認める(D)。
(画像は文献より引用)