今日はお天気どうですかね~?
お昼までもってほしいなぁ~。
では、続きです。
喫茶店の中には僕らしか居らず、ずっと奥にカウンターが見えている。
二人だけの空間。
不安そうにしていた彼女は僕に、
「ねぇ~、千円位持ってる?」
不安そうな顔の理由はそういう事だったのだ!
今、考えてみれば彼女、
秋田の県立高校を卒業して、デザイナーを夢見て上京してきている。
昼は学校に通い、住んでるアパートも四畳半一間の共同トイレだ。
バイトも2つやっていると言っていた。
これまで僕は、お金は年上の人が払うものだと思っていたので、
当然のように彼女に甘えていた。
僕はこの時、頭の中の古い暦がめくられるような感覚で、
女性に対する接し方を学ぶこととなる。
僕「あっ!うん、大丈夫!ここは俺が払うから!」
それから2人はコーヒーを飲みながら暫し無言だった。
僕は頭の中で、キスのキッカケを一生懸命に考えていた。
僕「ねぇ~、風邪はよくなったの?」
彼女「う~ん・・・まだちょっと」
僕「・・・」
僕「あの~・・・」
僕「人にうつすと良くなるって言うよね?」
彼女「・・・」
ここで、今も昔も変わらない、回りくどいことが苦手な、
ワガママな僕の本領発揮だ!
僕「チカちゃんとキスしたい!」
彼女「・・・」
駄目なら駄目で、早く返事の聞きたい僕は、
「駄目なの?」
「良いの?」
「どっちなの?}
と彼女に迫る!
彼女、うつむいて黙り込む。
暫らくすると、小さな鞄からハンカチを取り出し目に当てた。
始めは風邪の影響なのかと思っていたが、ヒック、ヒックと声を出し泣き始める。
え~!
何で?
どうして泣いているのか、状況がさっぱり分からない僕は、
この後、彼女に有り得ない言葉を投げかける。
つづく。