手近に親切な指導者、先輩がいて、自分を導いてくれる、そういう人が会社にいる人は幸せだと思います。

しかし見方によれば、指導者のいないところにこそ、みずからの発展というものが考えられる、ということも言えるのではないかと思います。


蓄音機や白熱電灯などを発明開発したあの偉大なエジソンには指導者がいなかったそうです。

それでみずからあらゆる事物に関心を持ち、そこに指導者を見出しました。

汽車にのれば、石炭を焚く音や車輪の音に指導者を見出したわけです。

みずからを開拓する気持になれば、行く道は無限に開かれている、師は無数に存在していると思うのです。




松下幸之助

「師は無数に存在する」