苦・集・滅・道(く・しゅう・めつ・どう)


は、釈迦が示した悟りへ至る道筋です。


「苦しみや悩みは積み重なった執着が原因なので、それを捨て去り正しく生きていくことによって悟りに至る」


苦しみや悩みには原因があるので、それをなくせば心の安らぎが得られる、と非常にシンプルな理屈です。


この論理性が、仏教が単なる宗教ではなく、哲学と言われる所以です。


ところが般若心経は、それは「無い!」とこれを全否定しています。



このあたりが般若心経のわからないところでもあり、面白いところでもあります。



アインシュタインの名言のひとつに


「問題は、その問題が起きた時と同じレベルでは解決できない」


というのがあります。



「悟り」というひとつ次元が上がった状態から見ると、その問題自体がすでになく、故にそれを解決する術も必要なくなるのではないでしょうか。


それが後に出てくる阿耨多羅三藐三菩提(あのくたらさんみゃくさんぼだい)という境地だと思います。



「無苦集滅道(むくしゅうめつどう)」は仏教の否定ではなく、次元の違う話、なのです。



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