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明日は、春のグランプリ宝塚記念だと言うのに、ヤボ用のため、実家に帰る事になった。
実家に帰るのは、約1年ぶり。両親に会うのも1年ぶり。会うかわかんないけど。
俺の実家はよ、すげー田舎でな。なんにもない。すにてんてんすってんてん。
たまに空に飛行機なんか飛んでたらみんな拝みだすんだから。
父親なんてよ、近い内にイーティー革命が起きる、とかわけわかんない事言って、
近所の電気屋行って、インターネット1つ下さい、って言ったっていう。
なんか町全体が遅れていると言うか止まってて。すごく閉鎖的で、不親切で、邪険で。
で、こうやって俺が地元の悪口ばっかり言ってると、
友達からよく、地元の事嫌いなんでしょって聞かれるんだけど。
なんて言うか、俺も地元を離れてもう5年になるし、他の街から地元を見た時に、
子供の目線で見た塀の高さとかそういうのは変わったかもしんないけど、
基本的にはあー変わってないなーって言うか、止まってるなーって感じで。
誰がな生まれた町を嫌うものか、って思いながらも嫌な所ばっかり目について。
あか抜けない地元の学生服なんか見るとな、早くこっから抜け出したいって
毎日思ってた10代の頃を、何となく思い出すわけよ。
帰ろうかなって思うときもあるし、やけに天井が低い家に父親と母親と俺と妹がいて、
またそこで暮らしてーなーって思うこともあるし。
まあ俺みたいなハタチ超えた大の男が、大の大男が、180を超える大男が、
また親と暮らしたいなんて言うのは少々気恥ずかしい気もしますが、
俺もなんとなく、生まれた町の事や、家族の事や、そんな事を正直に話したくなったんで。
そんなわけで最後の曲、聴いて下さい。井上陽水で「新しいラプソディー」。
僕のカラオケでの前振りです。