■ | Not Found 第3章

競馬に携わる全ての人々の夢、日本ダービー。
作家の高橋源一郎が、三島由紀夫賞の賞金100万円すべてを7番人気の某馬の単勝に賭けて、
ハナ差の2着だったというある年の日本ダービー。氏はある事に気づく。
日本ダービーのファンファーレが鳴っているのにドキドキしない自分に気づいたのだ。
馬券を外した事よりもこっちの方がショックだったと後に、競馬最強の法則の誌面上で語った。
それを読みながら、俺もいつかはそんな日がくるのだろうかと感慨に耽ったものだ。
幸い、今のところ毎年日本ダービーの前は、いてもたってもいられなくなる。
日本ダービーに緊張を感じなくなった日は競馬をやめるつもりだ。
6月1日15時20分、府中に鳴り響くファンファーレを聞きながら俺はなにを思うのだろうか。
ザッツザプレンティ単勝。