■ | Not Found 第3章

中学ん時の友達と会った。
「メシ食ったけ」
「あー、まだ」
7年ぶりに会って最初の会話がこれ。
久しぶり、とか、元気だった、とかそういうのを全部飛ばして、メシ食ったけ。
これだ。これぞ、野郎の付き合い。
これが女同士の再会だとそうはいかない。
あら~まゆみったら~お久し~、うわ~ともこったらやせたじゃ~ん。
うるせーんだよ、馬鹿。黙ってメシ食ってりゃいいんだ。
友達とは夜の2時まで白木屋で飲んだ。
白木屋みたいなガキの飲み屋は久々だった。
俺ぐらいになると、基本的にボックステーブルが嫌いだからな。
カウンターじゃなきゃ駄目。
昔は逆だった。カウンターが落ち着かなかった。ボックスで騒ぎたかった。
そう言や、18、9の頃は、四六時中、白木屋に行ってた。
最高で一週間連続、夜飯白木屋って事もあった。
その時その時、その場限りの仲間を見つけた。
相手の名前なんか知りたくなかった。兎に角、偶然に飢えていた。
つまり、お前らが好んで使う青春つーもんが俺で言うと、そのへんだ。