「アサギマダラ」は、 羽は薄い藍色(あさぎいろ)で、胸にはマダラ模様がある、非常に美しい蝶で、 個体によっては2000km以上飛来して長旅をする「渡り鳥」ならぬ、「渡り蝶」だそうです。
朝から甲本ヒロトさんの言葉に感動していました。
土曜の朝、たまたまテレビをつけていて目に留まった番組、
「ギョギョッとサカナ★スター」。NHK Eテレの番組(再放送)です。
番組では、さかな博士のさかなクンと虫博士である甲本ヒロトさん(ザ・クロマニヨンズ)がそれぞれ、さかなの魅力、昆虫の魅力を楽しそうに語っていました。
「へぇー、こんな番組があるんだなぁ。おもしろいなぁ。」
と見入ってしまいました。
そんな中、甲本さんが、いつもの優しい笑顔と口調で、ゆっくりとさかなクンに語りかけた言葉。
「図鑑のちょうちょは、奇麗でしょ?」
ビリビリッと、自分の中に衝撃が走り、
なんか度肝をぬかれたというか、ハッと気づかされたというか。
それと同時になんだか感動していました。
甲本さんは次のようなことを言っていました。
「図鑑のちょうちょは、奇麗でしょう?
でもね、山で、見つけたちょうちょはそんな奇麗な状態じゃないことも多くて、
羽なんか欠けてたりするんだよね。
産卵のあとの蝶はふらふらと動くのも背一杯なのもいて、
そういうのを見ると、なんか一生懸命生きてるなー、って思うんですよ。」
「図鑑のちょうちょは奇麗でしょ?」
頭の中をその言葉が何度もなんどもぐるぐる回っていました。
甲本さんが仰った意味と、それから派生して自分なりの考えとそれを照らし合わせたりして、あれこれ思いを巡らせる土曜の朝。
昆虫の世界や暮らし以外でも、人間の世界や暮らしでも。
僕らは「図鑑で見ただけ」で知った気になったり、
「美しい」って判断していたりしてるんじゃないか、
ほんもの、現実って、
山に入って、探して、歩き回って、やっと見つけて、知ることができるもので。
そういった経験をしたものだけが、図鑑には載っていないような美しさに気づけたりするんじゃないか。
あたり前のようなことであっても、
この番組を見てなかったら考えもしなかった、
とひどく感動してしまいました。
ああ、30年聴いてきたはずの、リンダリンダの歌詞。
きっと甲本さんの好きな「ちょうちょ」やほかの昆虫でもよかったんだ。
パンクでロックな世界観、汚れながらも駆けずり回り生きる象徴として
「ドブネズミ」が選ばれたと思うけれど、
「ドブネズミみたいに 美しくなりたい」
は単に対なる言葉選びのコントラストではなかった。
「写真には写らない美しさがあるから」
は、まさについさっき、甲本さんの笑顔から発せられた言葉とイコールで結びつきました。
「かっけーーーーーーーー!」「かっけーよ、甲本ヒロト!!!!」
平易な言葉で、こんな気づきを与えてくれる、そんな人に自分もなりたいな、と思った土曜の朝でした。
NHK Eテレで放送されている番組
「ギョギョッとサカナ★スター」