マザーボードを外すと、キーボードユニAcer Aspire 6920 バッテリー ットの裏側に貼られたバックライトのシートが露出する。新型VAIO Zでは、従来のLEDバックライトが厚さの関係で実装できないため、薄型化が可能なELバックライトのシートを装着した。この変更により、キーボードバックライトの絶対的な光量が減ったため、視認性を確保すべく、文字部分を中心に輝度が上がるような構造にしている。 さらにキーボードは薄型化を追求するため、キーストロークは約1ミリに抑えられ、従来の約半分の深さとなった。これはVAIO Xの約1.2ミリより浅いストロークだが、きちんと長文も入力できるよう、キートップの下に敷くラバードーAcer TravelMate 2480 バッテリー ムは専用のものを何種類が用意し、それぞれ硬さのフィーリングを試しながら、決めていったという。 新しいキーボードについて井口氏は「最初はキーストロークが浅くなったので、従来のように使えるか実は心配だったが、軽いタッチで入力できるため、長時間使っても疲れにくいと感じた。
横方向のキーピッチは約19ミリのフルピッチを確保しており、頑丈なボディが安定したキー入力を支えてくれるので、一度ストロークに慣れてもらえれば、それほど気にせずに使えると考えている」と評価している。第2世代のVAIO ZがAcer TravelMate 3262 バッテリー 支持されてきた理由の1つが、高解像度・広色域の13.1型ワイド液晶ディスプレイだ。こちらは従来通りで、標準仕様モデルが1600×900ドット表示/NTSC比100%(u'v'色度図)の液晶パネルを採用し、VAIOオーナーメードモデルではさらに1920×1080ドット(フルHD)表示/NTSC比100%/Adobe RGBカバー率96%というハイスペックな液晶パネルも選択できる。 金森氏は「13型クラスでフルHDの高解像度と広色域の液晶ディスプレイを提供できているモバイルノートPCは、ほかに見当たらない。日本のソニーストアでは購入者の半分以上がフルHD液晶をApple MacBook Pro 15 inch バッテリー
選んでおり、海外でも支持されているので、今回もこの部分は継承した」と語る。新型VAIO Zで最大の特徴となるPower Media Dockも分解してもらった。ネジで固定されたサイドパネルを外すと、スロットイン方式でスリムタイプの光学ドライブを囲むようにすき間なく搭載された、逆L字型の両面実装マザーボードが現れるHP EliteBook 8440wバッテリー 。 この狭い空間にAMD Radeon HD 6650Mと1Gバイトのグラフィックスメモリを実装するため、GPUのチップにはしっかりした銅製のヒートシンクを装着し、ファンを配置した基板の裏側を丸くくりぬくなどして、エアフローを確保している。HDMI出力、アナログRGB出力、USB 3.0×1、USB 2.0×2、1000BASE-T有線LANの端子も装備し、小型ながら多機能なドッキングステーションだ。こちらにも光信号と電気信号の変換を行うトランシーバーが実装されている。 ちなみにこのドックはACアダプタ(ノートPC本体のACアダプタより大型のもの)を接続してHP EliteBook 8440pバッテリー 動作させる仕様で、バスパワーで駆動するようなことはできない。
本体と一緒にPower Media Dockを持ち運ぶ場合、ドックを利用するには電源 の確保が必須となる点は注意が必要だ。最後に毎度恒例だが、開発陣に新型VAIO Zの満足度を100点満点で自己採点してもらったところ、金森氏は「フルフラットボディでこの薄さ、そして通常電圧版Core iシリーズの高性能、この両立は本当にすごいこと。前回の第2世代VAIO Zでは120点といったが、今回は明らかにそれを超えたので130点としたい」、井口氏は「基本性能を充実させたうえ、BIOSをしっかりチューニングして高速起動を実現し、SSDを含めたパフォーマンスも向上でき、薄くて軽いことがマイナスに働く部分がないと思う。確実に100HP EliteBook 6930pバッテリー 点を超える」、只野氏は「機構設計担当として目指した、薄く、軽く、強いボディが実現できた。最高点を付けたいので140点で」との回答だった。 VAIOの開発陣に対して、新型のモバイルノートPCが発表される度、今回と同様のインタビューを繰り返していることもあり、最近は点数がインフレ気味ではあるが、全員そろってこれほど高得点を断言できるのは、やはり自信の裏付けといえる。開発陣が見せるすがすがしいまでの「やりきった感」は、なかなかほかでは見られない。以上、個性的なセパレート構成に生まれ変わった新型VAIO ZがどのHP Pavilion XH136バッテリー ように生まれたのか、またいかにして薄型軽量ボディにハイスペックを詰め込んでいるのか、内部構造も含めてじっくり見てきた。
開発陣が“次の究極のモバイル”を目指すという確固たる信念を持ち、ノートPC単体でも、Power Media Dock接続時でも、状況に応じて従来より魅力的なPCソリューションとなるよう、新しい技術をいち早く採用しながら、過去の名機で蓄積したノウハウも惜しみなく投じ、細部に至るまで吟味して作り込んでいるのはさすがだ。 正直にいって、オールインワンモバイルからの路線変更は賛否両論かもしれない。だが、利用シーンにHP Compaq Business Notebook 2710pバッテリー 合わせて最適なスタイルを選択できる構成への移行は、特にビジネスでモバイルノートPCを活用している多くのユーザーにとって、より合理的なシステムになったと支持されるのではないだろうか。 個人的にはすべてが詰まったモンスターマシンをコンパクトに携帯できるという、“PCマニアの理想”を具現化したような従来機種の面白みが少々薄れてしまった点は残念だが、実際に使ってみるとセパレート構成の利便性は高く、薄型軽量で頑丈なノートPC本体の存在感は「確かにこれは新世代のVAIO Zだ」と思わせるだけの説得力があると感じた。PC単体ならば、ソニーストア直販のVAIOオーナーメードモデルで14万4800円から購入でき、ハイエンドモデルながら手が届きやすい点も見逃せない。 ともあれ、VAIO Zが単純にオールインワIBM 02K6897 ンモバイル路線をやめ、外部GPUや光学ドライブを切り離したから、薄型化と軽量化ができたのは当然、などと解釈するのは早計だ。特に新しいVAIO Zの登場を待ち望んでいたユーザーは、一度は手に取って、その薄さと剛性感あるボディを味わってみることを強くおすすめする。
ベテランのノートPCユーザーにとって、レノボといえば「ThinkPad」とくるだろう。モバイルPCユーザーを引きつける数多くの製品をラインアップするノートPCのプレミアブランドだ。企業向けの性格が強かったThinkPadだが、そのレノIBM 02K6879 ボ・ジャパンが日本のコンシューマーPCの市場に満を持して参入する。しかも、最初に投入してきたのがNetbookというのが面白い。そこで、レノボ・ジャパンが考える日本のコンシューマーPC戦略について、レノボ・ジャパンのマーケティング・広報本部長、原田洋次氏に話を聞いてきた。今回のNetbook投入は、業界最後発に近いタイミングとなりますが、ここまで時間がかかった理由とはなんでしょうか。原田 理由は2つあります。まず、レノボ・ジャパンとしても、Netbookの市場性を見極めるために時間が必要だったということです。最初のタイミングでNetbookを世に出したほかのメーカーの戦略については、おそらく、どのベンダーも懐疑的だったのではないでしょうか。ここまでこのカテゴリが伸びるとは、最初、予想していなかったはずです。レノボ・ジャパンとしても同様です。ここまでIBM 02K6878 成長するなら、本当はもっと早く出したかったというのが正直なところです。 もう1つの理由として、出遅れてしまった以上、いつ出すのかを決めるのはとても難しいということです。やるからには、ユーザーのニーズをしっかり見据え、納得してもらえる製品を準備できるタイミングを選ぶ必要があります。レノボ・ジャパンはそのタイミングを待っていたということです。──ThinkPadを開発しているレノボには、ほかのベンダーとは違う何かが期待されると思います。その期待に応えられる製品を作るには時間が必要だったということですか。原田 その通りですIBM 02K6867 。レノボは、ThinkPadのベンダーですから、そこで求められている堅牢性や安定性、信頼性をNetbookでも求められるのは当然です。プレミアムなブランドでリッチなノートPCだから、多少高くてもThinkPadなら受け入れるという感じでしょうか。
今回のNetbookについては、スペックを抑えたモデルを出すこともできました。ただ、Netbookというセグメントを観察してきて、ユーザーが製品に求めている期待値をある程度分析できたのです。 Netbookが登場した最初の段階では“新しい物好き”が飛びついただけだろうと判断しました。そのうち、多くのNetbookが競合していくようになり、ユーザーがNetbookに期待している要素が分かれてきました。明らかに売れているベンダーが顕著になってきて、ほかの製品は苦戦している状況であることも把握しています。このようなことをNetbookのビジネスに携わっている関係者の声として聞くことで、ユーザーのニーズがIBM 02K6798 見えてきたということです。今回のIdeaPad S10eは、そこを狙って焦点を絞れたのではないでしょうか。 焦点が絞れたおかげで、あれこれと複数のモデルをそろえることなく、1つのスペックでIdeaPad S10eを決めてしまいました。オプションでバリエーションを作ることもできたのですが、最も売れるポイントを見つけて、そこにレノボ・ジャパンのリソースを集中投資して、ユーザーにアピールするのが効果的と判断しています。ですから、差別化という点では、限られたリソースの中でいい製品ができているはずです。レノボのNetbookの性格をひとことでいうとどんな感じになりますか。 原田 NetbookというIBM 02K6797 カテゴリの中で可能な限りのハイエンドスペックを持ち、同じスペックを持つNetbookで比較したときには、どの製品よりも安い。しかし、それにもかかわらず、サポートは万全といったところでしょうか。 もちろん、デザインにも自信を持っています。デザインによって製品の売れ行きがぜんぜん違うことが、事前の調査で分かっていましたからね。レノボはNetbookで後発である以上、絶対に勝たなければならないのです。
だから、絶対値としての価格競争に巻き込まれるのではなく、いちばん高いスペックを実現し、その上で、ハイエンドスペックで比較したときの価格で勝負しようとしたのです。改めていうまでもなく、ThinkPadは旧IBMのノートPCブランドIBM 02K6796 であり、15年を越える歴史を持つ。その技術開発やシステム設計に、日本IBMの大和研究所が深く関わっていたということで、特にわが国には熱心なファンが少なくない。2005年にIBMがPC事業をレノボに売却し、ブランドが継承された後も、この開発体制に変わりはないとされる。 携帯用からワークステーションまで、フルラインアップをそろえるThinkPadで、最も携帯性を重視しているのがXシリーズだ。現在Xシリーズは、13.3型ワイド液晶ディスプレイを採用するX300/301シリーズと、12.1型ワイド液晶ディスプレイを採用するX200シリーズの2モデルで構成されている。2スピンドルでありながらIBM 02K6795 、最薄部18.6ミリという薄さと約1.42キロという軽量を実現したX300/301シリーズが、機能と携帯性の両立を追求したプレミアム・ノートPCであるとしたら、1スピンドルのX200シリーズは、より実用本位のモバイルノートPCとして、性能と携帯性のバランスを図ったモデルとなっている。 それが端的に表れているのが、X200シリーズで採用するCPUだ。1キロIBM 02K6794 級のモバイルノートPCで一般的な超低電圧版ではなく、通常電圧版(X200)および低電圧版(X200s、X200 Tablet)を搭載する。標準で2.5インチフォームファクタのストレージと合わせ、これは前モデルのX60/61シリーズから継承した構成である。超低電圧版に比べ、ヒートシンクのサイズや重量で不利になる通常電圧版/低電圧版のCPU、同じ理由で不利になる2.5インチサイズのストレージをあえて採用している点が、X200シリーズの特徴といえるだろう。 逆にX60/61シリーズから最も大きく変わったのが液晶ディスプレイだ。同じ12型クラスのノングレアディスプレイIBM 02K67020 でありながら、X60/61シリーズが、伝統的な4:3比率のXGA(1024×768ドット)パネルを採用していたのに対し、X200シリーズでは「基本」が16:9のWXGA(1280×800ドット)パネルに改められた。ワイド型ディスプレイの採用については、おそらく賛否両論あるのだろうが、パネルの供給という点からも、今後ワイド化が進むであろうことは想像に難くない。720pのドットバイドット表示もできないディスプレイって今どきどうよ、と思っていた筆者には、むしろ好ましい変化である。このディスプレイのワイド化によって、4:3ディスプレイ支持派のユーザーでさえ認めLenovo L08L6C02 ざるを得ないであろう効果がX200シリーズにもたらされた。
それはキーボードの改善だ。X60/61シリーズの日本語キーボードは、「け」や「む」の幅が狭く、右Altキーが省略された変則的なレイアウトだった。しかし、液晶ディスプレイのワイド化により横幅が増したことで、X200シリーズではキーボードの主要なキーの大半が均等ピッチに戻っている。右Altキーも、ピッチこそ狭いものの復活した。英語キーボードでも、X60/61シリーズではキーボード右下に配置される特殊キー(Alt、Lenovo FRU 42T4585 コンテキストメニュー、Ctrl)のピッチが狭かったが、X200シリーズでは均等ピッチとなっている。これに不服を唱える人はまずいないはずだ。液晶ディスプレイの画素数が増加したにもかかわらず、ワイド化によりほぼ同じ奥行き(X61の211ミリに対しX200は210ミリ)が維持されたため、飛行機のエコノミークラスなどの狭いテーブルで利用した場合の使い勝手もこれまでと変わらない。こういった特徴を持つX200シリーズの中核となるのが、通常電圧版のCPUを採用するThinkPad X200だ。従来モデル(X61)に比べ、ワイドディスプレイ化により横幅は増えた(268ミリから295ミリ)ものの、最厚部の厚みは35ミリから32.6ミリに減っており、それほど大きくなったという印象はない。上述したように、フルサイズの均等ピッチを実現する日本語キーボードを搭載するためには、こLenovo ASM 42T4586 の横幅が必要なのだと思えば、ボディの横幅が増加したことにも納得がいく。
X200の最大の特徴は、冒頭でも述べたように通常電圧版のCPUを採用することだ。本稿執筆時点でX200に用意されているCPUは、インテルのCore 2 Duo P8400(2.26GHz)と同P8600(2.4GHz)の2種類だ。後者は7085円(キャンペーン適用時)高いオプション扱いとなり、FSBはいずれも1066MHzとなる。45ナノメートルプロセスルールで製造されるPenryn世代のCPUで、TDPが25ワット、2次キャッシュ容量が3Mバイト(2コアで共有)というスペックを備える。 組み合わせるチップセットは、Intel GM45 Expressチップセットで、インテル純正の無線LANモジュールと合わせ、Centrino 2プラットフォームということになるLenovo 51J0226 。ただし、レノボ・ジャパンはX200でvProテクノロジー(AMT)をサポートしておらず、サウスブリッジにはIntel 82801IBM(ICH9M)を採用しているものと思われる。 採用するメモリはDDR3メモリー(PC3-8500/1066MHz)で、最大搭載メモリ量は2Gバイトのモジュールを2枚装着した場合の4Gバイトだ。チップセットのスペックとしては8Gバイトが上限とされるが、まだ4Gバイトモジュールのバリデーションが行われていない、ということなのだろう。メインメモリはチップセット内蔵グラフィックス(Intel GMA 4500MHD)と共有される。なお、本体底面からアクセス可能なのはメモリスロットだけで、内部のミニカードスLenovo FRU 42T4819 ロットなどへはキーボードやパームレストを取り外す必要がある。Tablet PCという言葉が世の中に広まったのは、2002年11月にマイクロソフトがWindows XP Tablet PC Editionをリリース、同OSをプリインストールしたいわゆるTablet PCが登場してからだ。
しかし、Tablet PCが登場する以前にも、ペンによる手書き入力をサポートしたPCは存在した。ただ、それらの多くは企業の特定業務向けの性格が強く、幅広く市販されていたわけではない。 実際、ThinkPadは手書き入力をサポートしたノートPCとして、先駆け的な存在であった。1992年に発売されたThinkPadの前身である「PS/55 T22sx」を皮切りに、コンスタントに製品をリリースしている。ノートPC本体でペン入力をサポートLenovo FRU 42T4817 するだけでなく、PenDOSやOS/2 Warpによる手書き入力のサポートなど、ソフトウェア面についても多大な投資を行ってきた。 それだけに、2002年にマイクロソフトがWindows XP Tablet PC Editionをリリースした際に、直ちに搭載マシンの製品化を行わなかったことは意外だった。しかし、2005年のThinkPad X41 Tablet以降は、モデルごとにタブレット機能を備えたマシンをリリースし続けている。Windows XP Tablet PC Editionのリリース時に参入した多くのベンダーが、現在は手書き機能を備えたマシンの供給を止めてしまったのとは対照的である。こういった手書き入力サポートの伝統を受け継ぐ最新モデルが、ThinkPad X200 Tabletだ。時間軸的にはThinkPad X61 Tabletの後継ということになる。非Tabletモデルと同様、ディスプレイのワイド化(XGAからWXGAへ)により、Lenovo FRU 42T4797 縦横比は変わっているものの、底面積はほぼ同等、ボディの厚みも変わっていないが、標準構成時の平均重量は約1.85キロ(X61 Tablet、4セルバッテリー込み)から約1.61キロ(X200 Tablet、4セルバッテリー込み)へと軽量化されている。
今回試用したモデルも前回取り上げたX200のときと同様、製品番号7448F5Jで示されるトップセラーモデル(レノボの標準構成カタログモデル)だが、この評価機の実測値でも、1.675キロ(本体が1430グラム、4セルバッテリーが245グラム)であり、200グラム前後の軽量化が図られていることが確認できた。その理由の1つは、X61 Tabletで使われていた冷陰極管(CCFL)バックライトに代わり、X200 TabletではLEDバックライトが液晶Lenovo FRU 42T4795 ディスプレイに採用されたことだろう。BTOモデルではCCFLバックライトパネルも選択可能だが、その場合は100グラム近く重くなると考えられる。 今回試用したThinkPad X200 Tablet(7448F5J)の構成は下記の通りだ。HDDのベンダー/モデルは個々の製品によって異なると思われるが、重量の実測値を示した関係上、評価機に採用されていたモデル名を明記することにした。なお、直販サイトの価格はキャンペーン適用済みで18万6900円だった(2月25日現在)。ちなみに、同じ4セルリチウムイオンバッテリーでも、X200のもの(約198グラム)に比べて重いのは、本機がコンバーチブル型のTablet PCであり、それに必要な回転式のヒンジを設ける都合上、異なる筐体を採用しており、バッテリーパックもそれに合わせてやや複雑な形状となっているLenovo FRU 42T4793 (外装の重量が大きい)ためだろう。したがって、ほかのX200シリーズとバッテリーを共用できないが、ドッキングステーション(ウルトラベースX200)は共用することが可能だ。ディスプレイを回転あるいは反転させる回転ヒンジだが、このX200 Tabletから左右どちらにも回転できる、新開発のヒンジが採用されている。さて、Tablet PCにおいてディスプレイユニットは、単なる表示デバイスであるだけでなく、同時に入力デバイスでもある。
当たり前のことだが、これがディスプレイユニットのデザインを困難にし、さまざまな問題をもたらす。2002年にWindows XP Tablet PC Editionがリリースされた際、各社から発売になったTablet PCを見て、ディスプレイの見栄えがLenovo FRU 42T4791 よくない(ディスプレイが白っぽく見える)、ツルツルして書きにくい、など否定的な印象を受けた人も少なくないと思う。ディスプレイ表面にペンで直接入力するため、液晶表面にどうしても保護ガラスが必要になること、映り込み防止とペン先が滑らないようにするためのアンチグレア処理が画面のコントラストを下げ、画面に“ギラツブ感”を与えるスパークリングの要因となるからだ。 しかし、6年あまりの技術進歩は決して小さくない。X200 Tabletには、ディスプレイデバイスとして3つのオプションが用意されている。評価機が採用するペン(デジタイザ)と指によるタッチ入力の両方に対応したLEDバックライト液晶に加え、デジタイザのみ対応のLEDバックライト液晶、デジタイザのみ対応の冷陰極管(CCFL)バックライト液晶の計3種類だ。BTOに対応する直販モデルではCCFL液晶が標準オプションで、デジタイザのみ対応のLEDバックライト液晶が7035円アップのオプション、ペンとタッチの両方に対応した評価機のパネルは2万7300円アップのオプションとなる。Samsung X30バッテリー いずれも12.1型ワイドのWXGA解像度(1280×800ドット)の液晶だが、すべて視認性を改善すべく工夫が施されている。特に評価機に使われているペンとタッチの両方に対応したLEDバックライト液晶では、デジタイザのみに対応したパネルにも採用されている高精細のアンチグレア処理や低反射処理に加え、円偏光処理を行うことで反射を抑えコントラストを大幅に改善し、屋内はもちろん屋外でも高い視認性を獲得している。
一方、このディスプレイユニットは入力デバイスとしても優秀だ。アンチグレア処理が高精細になったせいか、付属デジタイザペンのペン先のひっかかりがよく、非常に書きやすい。XGAからWXGAになり解像度が上がったことも、書き味の改善につながっているのだろう。電磁誘導式のペンと、感圧式のタッチパネルを併用すると、ペンを持つ手の小指の付け根がパネルに触ることによる誤入力が問題になりがちだが、Samsung X25バッテリー 本機ではその対策(デジタイザペンを検出するとタッチパネルからの入力を無視する)が施されており、まったく気にならない。また、ディスプレイ部を回転させスレート型(ピュアタブレットモード)にした際、キーボードにあるトラックポイントが誤動作しないように工夫されている。Tablet PCが登場してからの6年間の技術進歩はあなどれないと痛感する。前回の「ThinkPad X200 Tablet」、前々回の「ThinkPad X200」に続き、レノボ・ジャパンのThinkPad X200シリーズで最後に残ったのは、同シリーズの中で最軽量を誇る「ThinkPad X200s」だ。ThinkPad X60/X61シリーズと同様、シリーズ名の末尾に「s」がついたこのモデルは、CPUを通常電圧版から低電圧版に切り替えることで、軽量化を図った一種のプレミアムモデルである。ただし軽量化といっても、X61シリーズの場合Samsung X20バッテリー 、通常のX61(約1.42キロ、4セルバッテリー込みのカタログ値)とX61s(約1.3キロ、同)の差は120グラムほど。価格差を考えるとかなり微妙な差であり、CPUのクロックが通常電圧版に比べて落ちることを考慮すると、あまりお得とはいいにくい面が少なからずあった。
ThinkPad X200sの特徴を紹介する同社のWebページでは、X200sの最小構成時の重量を1.1キロとうたっている。これならカタログで1.35キロ、試用機の実測値で1.4キロであったX200(745426J)に比べて大幅な軽量化が実現されたことになる。本稿執筆時点における同社の直販サイトでのX200の最安価モデル(10万9830円)に対し、X200sの最安価モデルは2万円ほど高い(12万9990円)。それでも300グラム近く(これは6セルSamsung NX30バッテリー 分のリチウムイオンバッテリーに匹敵する)軽いのであれば、2万円の価格プレミアムを払ってもよいような気がしてくるユーザーもいることだろう。 ところが、今回の評価機であるX200sのトップセラーモデル(レノボの標準構成カタログモデル)「74652TJ」のカタログ上での重量は1.33キロになっている。これが事実なら、X200と重量が大差ないことになってしまう。にもかかわらずレノボのWebサイトでは、なぜ最小構成が1.1キロのX200sが、カタログモデルでは1.33キロになってしまうのか、その理由について明確な記述がない。言い替えると、どうすれば1.1キロのX200sを買えるのか、ユーザーSamsung Q40バッテリー にはハッキリしないのである。ここでは、その仕組みについても解き明かしてみることにしたいと思う。