夫の転勤が決まった時
“人生が変わった”と思いました
ワクワクを通り越し
キラキラした気持ちにもなりました
空港へ向かう列車の中で
「前の転勤時は絶望しかなかったけれど
今回は希望と少しの不安だけ」ルン
なんて話もしました
母との確執に明け暮れた
田舎での日々
どうしようもない劣等感が
常につきまとった生活でした
そんな
息苦しい日々から抜け出る事ができると
思ったのです
東京に来てからは
新しい体験と刺激との連続で
人生のなかでこんな楽しい日々が
まっているとは思いもよらず
あっという間に過ぎていきました
いろいろな事が
自分の意思で選択していく事ができる
心配をしてくれる人はいましたが
頭から否定をされる事はありませんでした
まさにキラキラ
私、頑張れば
まだまだ出来るんじゃないかしら
なんで気持ちも湧いてきました
ですが
夫が2年退職を早めた事により
来週
田舎に帰ることになりました
終わってしまいます
考えてみると
自分で舵をとっていない船って
こんなもん…
その都度
自分で選択したつもりになっていたけれど
所詮は人の船に乗っていただけ
船長が舵をとっているのですから
降りるか乗り続けるかしか
ないのです
たった2年3か月だったから
言える事だと思いますが
夫は別として
知っている人が誰もいないと言うことが
私自身を
こんなに伸び伸びとさせてくれるとは
知りませんでした
若い頃は
友人・知人の数の多さが
大切で
スケジュール帳が詰まっていないと
不安になっていましたからね
1人ではあるけれど
スケジュール帳は余白だらけだけど
新しい事で予定がいっぱい
そんな日々でした
来週から
またあの生活が始まるのか…
帰る前から劣等感に
押しつぶされそうになり
一段と難しくなった母との関係性もあります
「息苦しく
生き苦しい日々はもうたくさん」
て思っているのに…
もうすぐ60才
あの続きを生きるのか
今の続きを生きる事ができるのか
幻は幻
幻想は幻想
私は現実を生きて行く
何かを変えて生きて行く
いつの間にか
紫陽花の美しい季節になっていました

