30を越えると、色々と身体にガタがくるのがよく解る。

ヒトはこうして歳をとっていって、

他の人もこうして歳をくったんだなあって実感するんだろうなあ、というのが、

何となく解るようになる。

 

身近な所では、きっと両親も。

自分がクソガキでわーぎゃー駆け回ってた頃も、

こんな風に年齢を感じて、しんどい中で付き合ってくれてたんだろうなあ、っていう。

 

歳はとりたくない、という人もいるけれど、

自分は歳をとっていることに安心できる人だ。

ああ、ちゃんと自分は生物であって、

確実に老化していると、そう思えるのは、とても安心できる。

 

フィクションの世界じゃないけれど、いつまでも若い、というのは、恐ろしい。

そりゃあね?歳をとってもずっと見た目は若いままで、身体能力もそのままで、

死ぬ直前までそんな感じで、パタッと逝けるなら理想でしょうよ。

けど、現時点のところ。

それは普通のヒトではない。

 

若く在りたいという願望は理解できなくはないけれど、

自分は年齢相応の人でありたいとは思う。

あまりに見た目と年齢が解離している人を見ると、それはぶっちゃけ言うと、奇怪だと感じてしまう。

 

だから、ふとした時に年齢を感じる時。

運動がしんどくなってきたとか、筋肉痛がすぐに来ないとか。

身体が固くなったなとか、皮膚のハリが落ちてきたとか。

朝に強くなったとか、油ものは食べられなくなってきたとか、

たまに動悸がするとか、謎の体調不良にモヤモヤする時とか。

 

ああ、ちゃんと自分の体は衰えていて、

ちゃんと少しずつ壊れていて、

全く生物らしいと。

 

そう思って、とても安心するのだ。