500人くらい入りそうな、大きな教室
机と椅子が整然と並んでいる
テストが配られる
それを解いて
一番後ろまで用紙を回して回収する
回収したら、教室を出て
全員死ぬ
足が竦むような高さの橋
橋が終わると、黒い地面と赤い溶岩が現われる
自分にとっての、恐怖
身が竦む
こわい
身体の芯が震える
反射的に、
何故かは解らないけど、溶岩はこわい
眩しいほどの光
熱
赤、黄色、中心は白
火山は、きらい
マグマがこわいから
黒い地面は疎らになってきて、
灰色に淀んだ沼が増えてきた
見ると、大きな魚がたくさんいる
沼を覆い尽くすほどに
沼に落ちたら、戻れない
地面が少なくなってきたから、少し離れた足場へとジャンプした
落ちなかった、よかった
すると後ろの方で水音がした
誰か落ちた、
その途端に激しい水音が聞こえてきた
溺れてるんじゃない、
魚達のあげる音
心臓が締め上げられる、そんな感触
振り向かないの、と自問する
助けに行かないの
助けに行かなくていいの?
振り向けなかった
振り向かないまま、逃げるようにその場を離れた
沼地も終わり、その先の見慣れた建物に入る
見慣れた場所の横を通る
人が頭から管のようなものに繋がれていて、
何人かがその近くに立っている
思い出す、
(水の中にいた)
(苦しくて)
(苦しくて、)
(それが終わると、首を掻っ捌かれる)
(血が噴き出て)
そう
そうだった
見慣れた教室に入る
机と椅子が整然と並んでいる
一番後ろの席に座る
テストが配られる
それを解いて
用紙を回収して
回収したら、教室を出て
殺される
「…もういやだよ」
消え入りそうな声で泣き言を漏らした
周りにいた人がそれを聞いて、悲しそうな顔をした
ああ、みんな解ってるんだ
これがずっと続くってこと
何度も何度も繰り返し
苦しくて、水を吐いて
首を切られて血を流して
またテストを受けて、繰り返す
助かる方法は知ってるんだ、でも出来ない
このままここにいればいい
教室を出ずにそのまま座っていて、他の全員が殺されるのを見ていればいい
そして殺す連中を一人残らず殺せばいい
殺すのは簡単だ
けど、それが出来ない
全員を見殺しにすれば助かるのに
そうすれば自分一人は助かるのに
そんなこと、出来ない
解放されたいよ、この終わりのない苦しみから
けど、自分には出来ない
どうしても出来ないんだ
-----
< ループ入りましたー
机と椅子が整然と並んでいる
テストが配られる
それを解いて
一番後ろまで用紙を回して回収する
回収したら、教室を出て
全員死ぬ
足が竦むような高さの橋
橋が終わると、黒い地面と赤い溶岩が現われる
自分にとっての、恐怖
身が竦む
こわい
身体の芯が震える
反射的に、
何故かは解らないけど、溶岩はこわい
眩しいほどの光
熱
赤、黄色、中心は白
火山は、きらい
マグマがこわいから
黒い地面は疎らになってきて、
灰色に淀んだ沼が増えてきた
見ると、大きな魚がたくさんいる
沼を覆い尽くすほどに
沼に落ちたら、戻れない
地面が少なくなってきたから、少し離れた足場へとジャンプした
落ちなかった、よかった
すると後ろの方で水音がした
誰か落ちた、
その途端に激しい水音が聞こえてきた
溺れてるんじゃない、
魚達のあげる音
心臓が締め上げられる、そんな感触
振り向かないの、と自問する
助けに行かないの
助けに行かなくていいの?
振り向けなかった
振り向かないまま、逃げるようにその場を離れた
沼地も終わり、その先の見慣れた建物に入る
見慣れた場所の横を通る
人が頭から管のようなものに繋がれていて、
何人かがその近くに立っている
思い出す、
(水の中にいた)
(苦しくて)
(苦しくて、)
(それが終わると、首を掻っ捌かれる)
(血が噴き出て)
そう
そうだった
見慣れた教室に入る
机と椅子が整然と並んでいる
一番後ろの席に座る
テストが配られる
それを解いて
用紙を回収して
回収したら、教室を出て
殺される
「…もういやだよ」
消え入りそうな声で泣き言を漏らした
周りにいた人がそれを聞いて、悲しそうな顔をした
ああ、みんな解ってるんだ
これがずっと続くってこと
何度も何度も繰り返し
苦しくて、水を吐いて
首を切られて血を流して
またテストを受けて、繰り返す
助かる方法は知ってるんだ、でも出来ない
このままここにいればいい
教室を出ずにそのまま座っていて、他の全員が殺されるのを見ていればいい
そして殺す連中を一人残らず殺せばいい
殺すのは簡単だ
けど、それが出来ない
全員を見殺しにすれば助かるのに
そうすれば自分一人は助かるのに
そんなこと、出来ない
解放されたいよ、この終わりのない苦しみから
けど、自分には出来ない
どうしても出来ないんだ
-----
< ループ入りましたー