独特の、喪失感。
痛みと、そこにあった筈のものが失くなった生々しい感触がして、自分は呻いた。
「ぁあ、あ、あ、ああ…」
「どうした?」
「銀歯が、とれ、た」
大きな銀歯が2つ。鏡に映った、銀歯の下にあった妙に平坦な歯の表面が目に焼き付いた。
噛んでいたものを吐き出すと、2つのはっきりとした形の銀歯と、ピンク色の肉片のこびりついた銀歯の欠片とが、一緒にくっついて出てきた。それから、真っ赤な血。
「歯医者に…行かなけりゃ」
激痛を感じて、口を開いて鏡を見た。
銀歯が抜けた右上の奥歯の隣から前歯に向かって、全ての歯が殆ど歯肉から離れているか、押すとぐらぐらと揺れた。痛い。
流しで血を洗っていると、人に呼ばれた。まだ洗っていない肉片と銀歯の欠片を端に置いて、そちらへ向かった。
目の前に池があった。手を伸ばせば底につく程に底の浅い、透き通った綺麗な池だ。
その向こう側に友人の姿を認めて、そちらへ池を周り込んで行こうとした。
そこで、池の表面にさざ波が立っているのに気が付いた。
あっと振り返ると、さっきの水場で人が洗い物をしていた。
アンタよく肉片を前にして洗い物が出来るな、という文句のひとつも出る前に、慌てて止めさせた。案の定、肉片と銀歯の欠片はなくなってしまっている。
流しに敷いてある金属製の簀子の下に、銀歯の欠片を見つけた。肉片はとれていた。
銀歯と銀歯の欠片を左の掌にしっかりと握って、再び対岸へと歩き出した。
やがて友人と合流し、近くにあった店に入って時を過ごした。
そこで、どのくらいの時間を過ごしたか。
すっかり暗い窓の外を眺めて、今更のように思い当たった。腕時計を見ると22:00。
「まずい、歯医者に行かないと」
「こんな時間までやってるのか?」
「分からない、多分間に合わないけど、とりあえず行くだけ行ってみる」
店を出て、池の端に戻ってきた。池から少し離れた周りには外燈が点々と燈っている。
池の中に光るものを見つけて、思わず必死でそれを掴み取った。水場から流れてきた銀歯の欠片かと思ったのだ。
掌を広げてみると、それはクローバーを象った金属製のモチーフだった。
「おいおい、そんなモンまで歯だと思ったのか?」
友人の呆れた声。
ひょいっとそれを取り上げ、しげしげと眺めてからこちらへ返してきた。
「こりゃ鉄だ。銀じゃねえよ」
「何で判る?」
「光で透かしてみな」
言われた通りに月光に透かしてみると、端の方がうっすらと青味を帯びた。
「光に透かすと青く見えるのは鉄の特徴さ。そうでない時は緑に見える」
確かに、戻すとクローバーはうっすら緑色を帯びているようだった。
ああ、二価と三価で呈色が違うからか。納得。
それにしても、綺麗だな…。
-----
…っていう所でお目覚め。
恒例の歯が抜ける夢オチ、ってここには書いたこと無かったかな?
歯がごっそり抜ける夢は、不定期で一年に何度か見る。今回なんかまだマシな方さ、4本くらいしか抜けてないからな。大抵の場合は全部抜ける。
嫌なんだ、これが。
クソガキの頃に乳歯が抜けた感触をまだ身体が憶えていて、時折こんな風に夢で再現してきやがるらしい。
まあ、歯に対する不安は他人よりでかい方だから、その不安を表してるんだろうが。それにしたって迷惑なもんだ。
因みに途中で入った店、本当はあそこに入ってすぐに「歯医者が閉まる」と気付いて出ようとするんですが(店に入った時間が22:00だった)、マフィアの一員のような男に話し掛けられ、返事の選択を誤った(←正確に言うと無視し続けた)ので一定時間店から出られなくなり(この辺ゲームちっく)、それで更に時間をロスして苛立つというシーンがありました。
話がややこしくなるので割愛+編集。
あと、最後の鉄がどうたらってのは夢設定なので勘違いなさらぬよう。
第一、金属が透けるかっ。この辺からして既にオカシイ。
呈色が何たら言ってるのは、多分鉄イオンの話。二価の鉄イオンは何色だ?青か?
三価は緑でなかった気がするが。赤っぽい色でなかったかな。まあいいや。
因みにコレ、テーマが違うのでお判りかと思いますが携帯から投稿してます。後でテーマ変更しとこう。
夢を見たのが多分18日頃、以来ほぼ毎日の通勤時間をこの量を打つのに費やしたよ。
アホとしか言いようがない。←
その間にまた夢を見たから、今度はそれを書かなけりゃ。
イヤ、流石にそれはめんどいな。やめよう。大人しくPCからupしよう。
あーあ、手頃なキーボードは無いかしら。
痛みと、そこにあった筈のものが失くなった生々しい感触がして、自分は呻いた。
「ぁあ、あ、あ、ああ…」
「どうした?」
「銀歯が、とれ、た」
大きな銀歯が2つ。鏡に映った、銀歯の下にあった妙に平坦な歯の表面が目に焼き付いた。
噛んでいたものを吐き出すと、2つのはっきりとした形の銀歯と、ピンク色の肉片のこびりついた銀歯の欠片とが、一緒にくっついて出てきた。それから、真っ赤な血。
「歯医者に…行かなけりゃ」
激痛を感じて、口を開いて鏡を見た。
銀歯が抜けた右上の奥歯の隣から前歯に向かって、全ての歯が殆ど歯肉から離れているか、押すとぐらぐらと揺れた。痛い。
流しで血を洗っていると、人に呼ばれた。まだ洗っていない肉片と銀歯の欠片を端に置いて、そちらへ向かった。
目の前に池があった。手を伸ばせば底につく程に底の浅い、透き通った綺麗な池だ。
その向こう側に友人の姿を認めて、そちらへ池を周り込んで行こうとした。
そこで、池の表面にさざ波が立っているのに気が付いた。
あっと振り返ると、さっきの水場で人が洗い物をしていた。
アンタよく肉片を前にして洗い物が出来るな、という文句のひとつも出る前に、慌てて止めさせた。案の定、肉片と銀歯の欠片はなくなってしまっている。
流しに敷いてある金属製の簀子の下に、銀歯の欠片を見つけた。肉片はとれていた。
銀歯と銀歯の欠片を左の掌にしっかりと握って、再び対岸へと歩き出した。
やがて友人と合流し、近くにあった店に入って時を過ごした。
そこで、どのくらいの時間を過ごしたか。
すっかり暗い窓の外を眺めて、今更のように思い当たった。腕時計を見ると22:00。
「まずい、歯医者に行かないと」
「こんな時間までやってるのか?」
「分からない、多分間に合わないけど、とりあえず行くだけ行ってみる」
店を出て、池の端に戻ってきた。池から少し離れた周りには外燈が点々と燈っている。
池の中に光るものを見つけて、思わず必死でそれを掴み取った。水場から流れてきた銀歯の欠片かと思ったのだ。
掌を広げてみると、それはクローバーを象った金属製のモチーフだった。
「おいおい、そんなモンまで歯だと思ったのか?」
友人の呆れた声。
ひょいっとそれを取り上げ、しげしげと眺めてからこちらへ返してきた。
「こりゃ鉄だ。銀じゃねえよ」
「何で判る?」
「光で透かしてみな」
言われた通りに月光に透かしてみると、端の方がうっすらと青味を帯びた。
「光に透かすと青く見えるのは鉄の特徴さ。そうでない時は緑に見える」
確かに、戻すとクローバーはうっすら緑色を帯びているようだった。
ああ、二価と三価で呈色が違うからか。納得。
それにしても、綺麗だな…。
-----
…っていう所でお目覚め。
恒例の歯が抜ける夢オチ、ってここには書いたこと無かったかな?
歯がごっそり抜ける夢は、不定期で一年に何度か見る。今回なんかまだマシな方さ、4本くらいしか抜けてないからな。大抵の場合は全部抜ける。
嫌なんだ、これが。
クソガキの頃に乳歯が抜けた感触をまだ身体が憶えていて、時折こんな風に夢で再現してきやがるらしい。
まあ、歯に対する不安は他人よりでかい方だから、その不安を表してるんだろうが。それにしたって迷惑なもんだ。
因みに途中で入った店、本当はあそこに入ってすぐに「歯医者が閉まる」と気付いて出ようとするんですが(店に入った時間が22:00だった)、マフィアの一員のような男に話し掛けられ、返事の選択を誤った(←正確に言うと無視し続けた)ので一定時間店から出られなくなり(この辺ゲームちっく)、それで更に時間をロスして苛立つというシーンがありました。
話がややこしくなるので割愛+編集。
あと、最後の鉄がどうたらってのは夢設定なので勘違いなさらぬよう。
第一、金属が透けるかっ。この辺からして既にオカシイ。
呈色が何たら言ってるのは、多分鉄イオンの話。二価の鉄イオンは何色だ?青か?
三価は緑でなかった気がするが。赤っぽい色でなかったかな。まあいいや。
因みにコレ、テーマが違うのでお判りかと思いますが携帯から投稿してます。後でテーマ変更しとこう。
夢を見たのが多分18日頃、以来ほぼ毎日の通勤時間をこの量を打つのに費やしたよ。
アホとしか言いようがない。←
その間にまた夢を見たから、今度はそれを書かなけりゃ。
イヤ、流石にそれはめんどいな。やめよう。大人しくPCからupしよう。
あーあ、手頃なキーボードは無いかしら。