やや暑苦しく感じる、重く淀んだ生温かな、それでいて最も安心出来る空気に包まれている感触。
薄い意識の中で、全身の肌が雑然とした寝床の様相を感じ取る。
頭の上には電源が付いたままのノーパソ、身体の下にあるぐしゃぐしゃになったシーツの皺。
頬の下にある枕タオルには、だらしなく開けっ放しの口からちょっと涎が垂れたらしい、柔らかな布にそぐわないかさばった感触。
足元の先には、履かれないままの靴下と、今にもベッドからずり落ちそうなシーツの端。
頭の下にある枕とは別に、放ったらかしにされたままのもう一つの枕が腕の中に。
メガネはノーパソの上に置かれたまま。
耳に装着されていた筈のイヤホンのコードは、首筋に落ちてそこだけうっすら冷たい気配がする。
全身の感覚を脳が受け取って、それらが全て嫌な予感を湧き立たせる。
やや蒸し暑い、この温度。少し湿った、この空気。安心出来る、この匂い。
目を開ければ、きっとそこにあるのは暗闇だ。開けなくても分かる。
それでも、ほんの僅かの希望を胸に、うすぼんやりと目を開けた。浅い所を漂っていた意識を浮かすのは、さして億劫でもなかった。
―――そしてまた、夢の世界から現実に戻ってくる。
歯医者の予約時間をとっくに過ぎた、昼近い時刻を指す目覚まし時計と、もう昼だってのに四方八方雨戸と襖に囲まれて、好い加減空気が生温かく籠もった自室がお出迎えしてくれる訳だ!!!
…えー、そんな訳で、人生初・歯医者の予約を寝坊によりすっぽかしました。
予約時間、10:15。起きた時間、11:30。最早どうしようもない。
仕方なしに歯医者に電話して、「すいません寝過ごしました」と電話口で告げたら、寝起きの声で聞き取り難かったらしく「ああ、熱ですか。お大事にして下さい」と言われました。都合の良い勘違いだったのでそのままスルーしましたが。←
お陰で歯医者はおろか、眼科にさえ行けなかった…。何で土曜って午前しかやってないんだ。
寝過ごす程たっぷり寝た所為か、短い夢は数限り無く見た気がするんだが。
見たというはっきりとした憶えのある夢は3つ、そのうち内容まで憶えてるのは1つ。
不思議な構造の駅のホームを、天井から垂れた金色の鎖をじゃらじゃらと鳴らしながら『明日があるさ』を大声で歌ってる夢でした。
明日があるさ明日がある、
若いぼくらには夢がある、
いつかきっと、いつかきっと、
分かってくれるだろ
明日がある、明日がある、明日があるさ
明らかに周囲の人々が何だコイツ的な視線を向けてきてるんですが、そんなのはお構いナシに歌いながら歩いていく自分。やけに気持ち良かったのは憶えている。
何か、色々とキてるらしいですね。まあ、漸く一週間が終わって、ヘトヘトだったからなあ…。
のんびり起きた今日の午後は、兄貴の買い物にくっついて隣町へ行きました。
『火の鳥』を置いてない地元のTSUTAYAには、正直失望したよ。手塚先生の一大傑作を置かないとは何事だ?
そんな訳で、たかだか本を2冊買う為だけに隣町へ車を出しました。
まあ、行ったついでに自分も本を探して、次の本の目処を立ててきましたけどね。
今度映画になるらしい、シャーロック・ホームズを読んでみようかと。自分はホームズ・シリーズを一度も読んだことがない。それでいて一作目から入らない邪道っぷりですが、ファンでもないし、ちょっくらその世界を覗いて見るだけでよいのです。
何より、表紙のホームズとワトスン君の絵がシブいじゃないか。(そこか
2人の遣り取りは、かねてから見てみたいと思っていたしな。
あと、スタバのさくらスチーマーを飲んでみました。
それで思い出した、自分が桜を眺めるのは好きだが、桜を食うのは嫌いだったことを←
ゴクゴク飲む部分は中々に美味かったんですが、上の泡っぽい所は激マズでした。うわ、酸っぱ!!と。
そうだよな、桜餅パンとかああいう桜系商品の上にちらっとのっかってる桜の花弁、あいつ嫌いだったもんな…
それでも、スタバの新作には毎度期待してしまう。
パソコンで言うと、VAIOみたいなもんなんだろうなあ。そのセンスが同業に比べて突出してる。
スタバのブックが出てますが、買おうかどうか悩み中。
いつまで経っても、きっとスタバとVAIOは自分の憧れであり続けると思う。