T4同様、スーパーレイトショーで兄貴と観に行って来ました。今更ながら…!
マル秘アイテムで\200で観れたという幸運。イエイ。
つー訳で、ネタバレ全開で行きます。御注意をば↓
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結論から言うと、evaの世界は自分が理想としている世界にとても近いことに気が付いた。
無機質と有機質の融合、ヒト・クローン技術、何度か壊れた世界、科学によって制御されている筈なのにそこへ不均衡を生じさせるファンタジックな要素、人類の理想の具現化、生物のように活動する都市。
飽く迄自分の視点から捉えたevaの構成因子ですが、どれもこれも自分の世界に欲しいブロック。
自分の世界にも有るには有ります。けど、それがあまりに抽象的というか観念的過ぎるというか、あまりに理想的過ぎる。自分の中での許容範囲を超えてるんです。自分の想像力の向こうにある。
自分の中でそれらのブロックを消費出来ないまま、宙ぶらりんになってるんですね。
今回の『eva・破』を観て、感動したというか尊敬したというか、とにかく羨ましい、と思いました。
タイトルじゃないけど、こんな風に現実を壊していける想像力を持った人達が居るんだなーと。
そしてその想像に「重さ」を与えられる人達。吹けば消えるような煙みたいなものじゃなくて、確かな重量感を感じられるもの。
自分は何故か「重さ」っていうイメージが強い。
出来ればそれが欲しい。ふわふわしたものは落ち着かない。簡単に迷うから。
羨望というか、嫉妬ですね。
自分の世界は自分が全てを好きに出来るんだから、何も怖くないと思ってたのに。
自分の想像に限界がある、ってことを思い知らされた気がする。
勿論、自分が知らない世界なんて沢山あります。想像だにしないことだって世の中沢山ある。
けど、自分が理想として追い求めてた世界観だからこそ、そこに新しい答えがあったことにショックを受けたのかもしれません。
自分にはとても見えない世界が、この映画を作った人達の目には見えていた。
そりゃ、悔しいですよね。自分と映画の監督を比べるなんて失礼なこと此の上無いですが、自分にも一端のプライドみたいなものがあったらしいです。
機械と人が繋がってる複合体の化物の上に、天使の輪っかが現れる。
羽が生えて空を飛んで、世界が終わる。
そんなイメージ、脳味噌の何処をつついたってカケラも湧いて来ない。
この映画を作った人達は、どうしてここまでリアルを壊せるのかと思いました。
世界地図もある日本も太平洋の西にちゃんとある、東京も(一応)あって都市もあって政府も学校も電車も家もコンビニもあって人間も居て普通の生活が、今自分達の生きてる現実の生活に非常に近いものがそこにある。何よりちゃんと地球っていう星に皆が暮らしている。
こんなにもリアルと深く繋がっているフィクションなのに、リアルを微塵も無く叩き壊してるじゃないですか。
その原動力が一体何処から来るのか、不思議でならない。
多分、自分は臆病なんだと思います。
現実と想像の世界の境界線が曖昧な人間なんだなと。現実の世界を基盤に自分のイメージを膨らませたいと思っても、心の何処かで「こんなことは有り得ない」って冷めた目で見てるんだと思います。
だから自分の世界に日本は無いし、アメリカもヨーロッパも無い。地球という星も無い。実在する地名や人名は、単なるネーミングの為に使ってます。後は全て現実の模倣。
それを現実にしてしまうと、いよいよ想像の世界から抜け出せなくなっちゃうと思うんですよ。
自分の半生はマイワールドに浸かってたようなもんです。あっちの世界に居るのが楽しくて楽しくて仕方なかった。今でも楽しいですけど。
マイワールドの根底をリアルにしなかったのは、そこで無意識にラインを引いていたのではないかなと。
ちゃんと現実での生活を送れるように。自分が生きてる場所を忘れないように。
自分には現実の世界があって、そこで生きてそこで死ぬっていうプロセスを果たすように。
元々、逃避癖のある人間ですからね。
そうすることで、現実と想像の世界を繋げるのを拒絶していたんですね。きっと。
んー、何かよく分からんこと書いたな。
とりあえずeva観て思ったこと書けたんで満足。
ものすげー狭視野で書いてる所が多分に含まれてますが、この際気にしない。
ただ、自分の中で何かが起きたことは確か。
自分でもまだそれをはっきりと捉えられていないんですよ。何が起きたのか。
まあ、それでも想像することを止めることは無いと思いますが。
eva・破に関しては、感動に足る内容だったと自分は思っています。
前回の『序』では機械とかビルとかに対する感動が大きくてストーリーそっちのけで魅入ってましたが、今回の『破』ではストーリーの方にも普通に感動することが出来ました。
最後の衝撃もまた然り。
次がどんなお話になるのか、すごく楽しみです。
…ネタバレと言いつつ、大して具体的な内容に触れなかったな。ドンマイ。