本日、歯医者通い4日目にして治療終了と相成りました。
その最終日が地獄だった…何つーか、知ってる人にとっては当たり前っちゃ当たり前なんでしょうが(思わず担当の先生に「これが普通なんですか?」と訊いた)、自分にとってはかなりの衝撃映像をまざまざと見せつけられましたね。こ、怖えぇ…。
イヤ、ホント大したことじゃないんですよ。
ただ、糸楊子をあんな奥まで入れて良いものだとは知らなかったので…。
肉が擦られてる鈍い感覚が何ともリアルで、正直逃げ出したくなりました。この歳で歯医者から逃げるってな、どんなだ。
不思議と、これまで歯医者に対する抵抗とかは全く無かったんですがね。ずっと口を開けてるのは辛いけど、治療はそんな苦でも無かった。痛くされたことも無かったし、それ故に左手上げたことも無いし。
それが、今日ばっかしは思わず手ぇ上げました。
上に書いた、糸楊子をぐいぐい突っ込まれたからでもなく、痛かったからでもないんですが。
強いて言うならば、これが歯医者に於いて最も苦手なこと…。
あの、治療中に話し掛けるの、マジ気でやめて欲しいんですよ。
口全開に開けてて、話せる訳無いじゃないすか…。
頷くくらいは何とか出来ますが、それ以上を求められても困る。それでも敢えてそれ以上を求めるなら、せめてそのチュイイイイイインって回転してそうな掘削機械を一旦止めて、唾を吸い出してから話し掛けて頂けますか??舌を動かしたいけど、その機械に触れそうでかなり怖いんすよ。
何すか、いっそ無視しとけばいいんすか?どうしろと。
…まあ、そんな愚痴を少々吐いた後で。
訊かれたものの、一向に手を止めてくれそうになかったので無理して答えようとした所、案の定口腔の奥に溜まっていた唾+水を変に飲み込んだか何かして、思いがけず鼻が詰まったと言うオチ。(喉に落ちずに鼻の方へ行ったらしい)
ちょっと待って下さい、息出来ないんですが。
……それで思わずというか必然性に駆られて、手を上げた次第で。
でもなかなか気付いて貰えなかったので(先生は痛いのかと思ったらしい)、結局訳の解らない無声音語を発しつつ自力でがばッと起き上がりました。当然、先生は吃驚してましたが。
ティッシュ貰ってちーんと鼻かましてもらいました。
若干死ぬかと思いました(笑)
まあ、晴れて治療が終了したので良かったです。御世話になりました。
今度からはちゃんと、1年に1回は診てもらいに行きますんで。
タイトルは、その歯医者さんの庭みたいな所で見つけた光景。
その一箇所にだけ苔が青々と生えていて、陽光は眩しい程に燦燦と降り注いでた。
その苔の中に、一匹のダンゴムシが居たんですよ。一見して死んでると思いましたけど、一応触ってみたらやっぱり死んでました。
苔の感触はとても優しくて、ふわふわしたベッドみたいでした。
御日様の光はぽかぽか暖かいし。
幸せそうだなあ、って思ったんですよ。
暖かい、萌葱色のふかふかのベッドの中で眠るように。
柔らかい苔に包まれて、安心しきって眠っているような気がして。
…ヒトの勝手な、主観的な感情ですがね。
何でも美的にすりゃ良いってもんじゃないですが、素直にそう思えたのは不思議だなと。
ダンゴムシでも、自分が死ぬことを感知するんだろうか。
自分が消えることを感知出来るんだろうか?
そもそも、「自分」ってのを意識することも出来ないか。
暫くその骸をぼんやり眺めてたんですが、その横をさささーっとカナヘビが通ったりしました。
生きてるものと、死んでるものと。
こんなこともあるもんかね、と思ったりしました。