2年程前から温めていた話をそろそろいい加減書き出そうと思っているのだけれど、どうも難しい。
世界観は抜けている部分もあるが、ほぼ出来ている。
展開も、最後の方が少々怪しいが、流れのようなものはイメージできている。
ラストは完璧。考えついたのがラストからだったから。
問題は、陳腐な恋愛要素が若干含まれていることと、似非老人が出てくることだ。
お話を考えている時、しばしばこういった問題に直面する。
恋愛をしたことがないのでカップルの気持ちというものがわからない。老人には、少なくともあと30年位経たないとなれないので老人の内面はよくわからない。死ぬような体験をしたこともないので、死にかけの人間の気持ちもわからない。戦争に行ったこともないので、戦地に立つ兵士の気持ちも、戦災に遭う民間人の気持ちもわからない。
どれも大体想像はできる。でも、実際に経験しているわけではないので、あまり詳しくはできない。
当人が感じた気持ちそのものを再現することは、当人にとっても難しいと思う。
ましてそれを他人が行うのは不可能だろう。
だから、どこまで近付けるかが自分の目標なわけであるが。
で、今回のお話には恋愛と老人という要素が含まれているわけで。
バックグラウンドには戦争あったり身内の死があったりと色々あるのだけれど、そこはひとまず置いといて。
恋愛をしたことはないが、幼心に誰もが一度はするように、恋なら(多分)したことがある。
ただ、それがあまりに昔のこと過ぎて、誰か異性に恋している時の気持ちを忘れてしまっただけだ。
もう数年前から、異性に対する興味・関心が皆無に近い。かと言って同性に魅力を感じるわけでもない。
相手を愛するとは、何か。どんな気持ちなのか。ただ単純に好き?大切に思っている?傍に居て欲しい?
友人にも相手のある人が数人居るが、あまり野暮ったいことは訊くべきでないし、別に2人がどうしてようが自分にとってはどうでもいいので、そういうことは今迄訊く機会も無かった。機会があったら是非とも聞きたいが、やっぱりそういうのは少なからず失礼に値する行為だろうから、多分この先も聞くことはないんだろうな。
…恋愛小説でも読めば良いんだろうか。(←恋愛話嫌い)
昔、何となく気になった異性に対しては、もっと話したいなーなんて思ってた気がするんだが…。
よく思い出せない。
誰かのことを「好き」って、どういう気持ちだったっけ。
もう一つは、老人。
老人とは言っても、外見は20代という設定。この前クローンか何かの本を読んでいたら、若さを保ち続ける身体を手に入れたとしても脳味噌(つまり精神)は老人化していくというようなことが書いてあったので、元の設定から少しばかりは考えてはいたものの、こりゃ本腰入れて年寄りというものを考えんとと思い始めたのがきっかけ。
老人と言うとまだ早い気もするが(というか泣かれそうな気がする)、身近な年長者ということでまず思い浮かぶのは両親。他に、隣に住んでいる母方の祖母、それから父方の祖父母や近所のお年寄り等々。
自分がイメージする年長者は、包容力がある。その他、(これは母や祖母に顕著だが)誰にでも話し掛けたり誰とでもタメ語で喋ったりする所は柔軟なイメージ。あと話し好き。一方で、頑固で固定観念の塊であるようなイメージもある。
長い人生生き抜いてきた人達は、世の中がどんな風に見えているんだろう。
そこも訊いてみたいが、妙な生物を見るような目で見られそうなのでやはり自粛しておく。親に訊いた場合、返答によっては自分が精神にダメージを負いそうな気がしてならない。(…)
やっぱり、もう少し考える必要がありそうだ。思い切って書き始めてしまうのもアリかとは思うけれど。
でも、ネタを探したりお話の中身をこねくり回したりしているこの時間が、正直自分は何よりも好きなんだなと思う。
って、それ現実逃避じゃん、と感じるのはいつものこと。