寺の役割は何? | ノートさんのブログ

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高橋卓志(2000)『寺よ、変われ』)(岩波新書)


 「社会に起きている、あるいは起きようとしているさまざまな『いのち』にかかわる難問(四苦)にアクセス(接近)する。そしてその難問に対して、支えの本性(利他心)を発動させ、四苦に寄り添いながら、課題の解決を図っていく、という役割を担うのが坊さんであり、その拠点として寺がある」(p222

 「『苦』から目をそらし、逃げていたのでは世界も私も変わらない。生きるうえで『苦』は必ずまとわりついてくる生老病死という時系列で訪れる四苦に真正面から向き合い、その中に飛び込む意識と勇気をもつことが必要だ」(p220


 確かに高橋の言うように多くの寺が先祖代々伝わってきている葬式を中心とした行事に明け暮れていて、なかなか社会で苦しんでいる人とのかかわりはなくなっている。果たしてそれでいいのか、との疑問の声が高橋の著書から聞こえてくる。