訴訟のアドバイス佐藤弘夫(2005)『日蓮』(ミネルヴァ書房) 「富木常忍は下総守護所に勤務する裁判関係のプロである。日々数多くの実務をこなし、訴訟に熟達した人物だった。日蓮はその常忍に対して、細部に立ち入った注意を与えているのである」(p40) 宗教者が世間のことに無知・無関心ではいけないと日蓮は常に弟子たちに教えていた。それはまた自分自身まで律していたことがうかがわれる。裁判関係に携わる弟子に訴訟のアドバイスをしていたとは驚きである。