東西思想に対しても門戸を | ノートさんのブログ

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6―2 戦後の新しい宗教の側から

玉城康四郎(1986)「これからの日本仏教の思想は、従来の日本仏教、また中国仏教やインド仏教に対して解放されていると同時に、それが大衆の土壌のなかから出現するものである限り、現代思想あるいは広く東西思想に対しても門戸を開いているものでなければならない」(P274)と記述する。玉城康四郎は、日本の仏教がインド仏教に解放されるばかりでなく、大衆の中から出現し、現代思想にも門戸を開くことを期待している。

☆日蓮系で占められる仏教系新宗教

末木文美士(2010)「日蓮を問うことは、十三世紀の日本の問題であるとともに、まさしく現在我々がいる日本を問うことでもある」(p14)、「近代の日本の仏教系新宗教のかなりの部分が日蓮系で占められていることも注目される」(p14)と、日蓮から発した思想が現代でも深く民衆の心の中に息づいていることを指摘している。玉城康四郎(1986)も「現在わが国において、大衆の心を捉えている新興宗教の実態に思いを致さねばならない」(P274)と述べて、戦後の新しい宗教の活動に希望を託している。