損保会社の営業職に人生初の転職。

理由は法律と保険約款や契約はニアな位置にあるから!とその時は思っていたが、結局はゴルフショップの店員よりは高収入であるというフレコミかと今となれば思う。


しかし、この保険業界闇が深い。営業職は契約とってなんぼの世界であることは業種変われど至上命題であることは容易に理解できるが、訪問先の開拓から、販路、顧客獲得の後は、顧客管理、フォローに至るまですべてを一担当者が担うのである。

それ以上に、法人白地開拓からのアプローチが中心であったため、面談にありつくまでが本当にハードルが高い。

マーケットは国内での損保市場規模は8兆円と言われているが、もう世間一般に成熟している市場でもあり、なかなか純粋な新規案件はそうは転がっていない。


自動車保険を例に挙げても、自動車1台に加入するのは1契約だ。通常は自動車取得を契機に手当て済みのため、対象となる多くは他社からの切り替えが中心になる。

つまり、取った、取られたの繰り返しで総需要は一向に増えていない。そう思うとつくづく不毛な争いをしてるなぁと…


自動車保険はそんな感じなので、自分の頃にはとにかく企業に労災の上乗せ補償の提案や企業の賠償責任をカバーするプランを推進させられるのだが、そう簡単にはいかない。


この頃は大量採用、早期離脱が当たり前の業界ということを入社後にまさまざと感じることになる。

とにかく自分より後に入社した人が、次々に辞めていくのである。それも査定期間での成績未達という不本意なかたちで…


この頃の自分は、司法試験に挑戦するという思いが、どんどんと薄れてしまっていた。

初めての転職でとんでもない世界に足を踏み入れてしまったなと実感するのである。


この頃は大学の単位もほとんど取れず、在籍していただけのような期間だった。


こうして、仕事も勉強も中途半端なままいたずらに時間は過ぎていく。