いつも気がつけばパチンコ屋に入り浸っている自分に嫌気が差すこともしはしば、自分はこのままで良いのかと思うことも増えた。
社会に出て、ミクロの視点からは仕事はちゃんとこなしてるし、及第点かもしれないが、やはりこのままで良いのかという思いが強くなった。
それまでにも、男性では少数の保育士になりたいと思ったことや、関心のある業界もあったが、すべて学歴要件、資格要件の壁にぶつかり、突破しようとするよりは引き返して諦めようとした。
けれど、人生一度きり。せめて自分が後に振り返ったときに、後悔せずにやりきったといえるものが必要だと思い、何を思ったかどうせなら最難関の司法試験に挑戦しよう!と一念発起する。
当時は司法試験制度改革の真っ只中で、将来的には法曹人口が増員されていく流れが計画され、各地に法科大学院(またの名をロースクールという)が新設されている最中だった。
とはいえ、自分は大学すら出ていない!
当時の司法試験(旧司法試験)は学歴要件はなかった。現在の制度でも予備試験ルートがいまだに残っており、予備試験ルートなら学歴要件はない状況だが…
ドラマHEROでキムタクが演じていた久利生検事も高校中退で検事という設定だ。
今回は思いだけではなく、行動に移そう!!と決意した。
だが、高校でもろくに勉強をしていない人間が司法試験の問題集を見ても、もはや暗号である。
なにから手をつけて良いのかが分からず、周りに相談できる人もいない状況の中、当時の旧司法試験は大学で一定の教養科目の単位取得があれば、一次試験が免除であることを知り、25歳の秋に通信制大学法学部に入学する。
果たしてどうなる、今後の自分…