結婚してから、たまに夫の革靴を磨いていました。
もともとは、私自身の革のパンプスやブーツをお手入れするときに、
「せっかくだし、夫の靴も一緒に磨いておこう」
くらいの感覚。
特に頼まれたわけでもなく、私が自分の靴のお手入れをするついでに、夫の靴も一緒にきれいにしていたんです。
ところが、妊娠してからは体調を崩すことも多くなり、靴のお手入れどころではなくなりました。
そんなある日、夫から言われたのが、
「最近、俺の靴、磨いてないよね?」
という言葉
さらに、
「夫の靴が汚れてると、だらしない奥さんだって周りから思われちゃうよ」
と。
…
私はここで、ものすごく違和感を覚えました。
私の中では、今まで夫の靴を磨いていたのは、あくまで「私がやってあげていたこと」。
夫から頼まれたわけでもなければ、結婚したから当然やるべき仕事だと思っていたわけでもありません。
しかも、夫は独身時代、靴磨きの道具すら持っていませんでした。
それなのに、私が結婚してからたまに靴を磨いていたことで、
「妻が夫の靴を磨く」
ということが、いつの間にか夫の中で「妻の仕事」になっていたのかな……と。
それが、なんだか不思議でした。
私は、
「今までは私がサービスでやっていただけだよ。今は体調が悪いことも多いし、靴磨きまでやるのは難しい」
と伝えました。
すると夫から返ってきたのが、
「お母さんはお父さんの靴、毎日磨いてたよ」
という言葉。
……いや、知らんがな
思わず、
「私はあなたのお母さんじゃないんだよ
」
と言ってしまいました
今思うと、ここって、夫が「妻は靴を磨くべき」と決めつけていたというより、夫にとっては、それが普通だったんだろうなと思います。
夫のお母さんは、お父さんの靴を毎日磨いていた。
だから夫にとっては、「妻が夫の靴を磨く」というのが、自分が見てきた家庭の当たり前だった。
一方、私にとっては、そんな習慣はありませんでした。
私は自分の靴を手入れするときに、夫の靴もついでに磨いていただけ。
つまり、同じ「結婚生活」でも、育った家庭が違えば、家事の当たり前も全然違うんですよね。
夫の身の回りのことまで妻がする必要はないのか。
どちらが正解というより、家庭によって「普通」が違うんだと思います。
そして結婚生活って、こういう小さな「うちでは普通だったこと」の違いが、結構出てくる。
自分にとっては当たり前でも、相手にとっては当たり前じゃない。
逆もまた然り。
でも、夫が育った家庭には、中学生になるまで家政婦さんがいたとあとから聞いた時は、「ふーん……
」という気持ちに。
確かに、義父は仕事が忙しくて不在がちだったとは聞いていました。
なるほどね。
お父さんが忙しくて家にいない家庭だったのね。
……と思ったのですが。
うちもね。
子どもが生まれる3か月前に夫が転職し、それからずーっと家にまっすぐ帰宅するのは良くて月5日くらい。
毎月まとまった出張があって、海外出張になると2週間以上帰ってこないこともあります。
会食やゴルフも多い。
私としては、
「……これも、なかなか多忙な家庭では?」
と思っているんですけどね
土曜祝日もほぼないし。
夫にとっての「普通の家庭」と、私が経験してきた「普通の家庭」。
そもそも、スタート地点から結構違ったのかもしれません。