その227 ニュース雑感  | ココハドコ? アタシハダレ?

ココハドコ? アタシハダレ?

自分が誰なのか、忘れないための備忘録または日記、のようなもの。

 

 

どーゆうわけか 近頃ハマった、芋けんぴ・・・

 

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たまには国内ニュースネタ。

 

 先日、TVをつけたら旧統一教会の記者会見をやってて、政府の質問書に答えられないのは、あれこれの理由があってのことだと反論してたが、ネットのニュースフィードにもあまり上がってないので注目されなかったのだろう。教会側の一方的なPRという見方が多かったようだ。

 ただ、ホントにこのまま解散請求に進められるのかというと、教会憎しで法解釈を変えるのは筋が通らないという、教会側弁護士の強気の姿勢が目を引いた。多分ヤメ検の弁護士とはこの人なのだろう。このまま終わってしまうと「過料」は10万円。人を喰った話とはこのことである。実のところ自民党は解散させる気がないんじゃないか、落としどころに悩んでるだけだろうと疑ってみたほうがいいかもしれない。つまりデキレース。

 

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 デキレースと言えば、昨今のジャニーズ事務所の騒ぎもそんな匂いがプンプン。加害者が死んで何年もたって、BBCが放送したからといって騒ぎ出す。今更、何様?という感じがしないでもない。確かに被害者はいるのだろうから、お気の毒とは思うけれど、TV局の自己弁護なんて恥ずかしくて見てられない。同じ穴の狢だろうに、すでに神経が尋常じゃない。

 日本のTVというのは娯楽提供媒体で、ワイドショーはもちろんニュースも含めて、視聴者の見たい聴きたいという欲望に殉じてるに過ぎないということをよくよく知っておく必要がある。つまり視聴率。この夏、しょーもない広末ネタで4か月持ったか?ジャニーズネタも年末の紅白までは続くだろう。ワイドショーにかじりつく皆様にはご苦労様です。

 私は芸能界にはまったく無知で「東山紀之」という人の名前を聞いたことはあったが、そうかこんな顔してたのか、あんまり二枚目じゃないね、ヘアスタイル似あってないし、、、というのが第一印象。で、この人も加害者呼ばわりされている。こうなると隠蔽した者も含めて結構な数の加害者がいて、誰が加害者で誰が被害者か分からない「藪の中」。被害者はさっさと事務所をやめればいいのに、なかなかそうならないのはやっぱり契約やらなんやらあるのだろうが、「仕事」欲しさに事務所に居続ける人間を被害者と言っていいのかどうか疑問は残る。その残る疑問を無視してとにかく何人かの「被害者」を認定して示談にすれば、デキレースは完走できるというわけだ。

 ただし企業にはコンプライアンスの問題があってCMにこの事務所のタレントは使えなくなる。厳密にいえば提供番組にも使うべきでないと思うがどうなのだろう。やっぱり広告代理店の出番、となるのだろうか。落としどころを探すのも大変だ。

 

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ところで、アメリカという国には公共放送がない。たとえばFOXニュースは共和党寄りだしCNNは民主党寄りとそれぞれ色分けされ、視聴者は自分の支持する政党寄りの局しか見ない、そんな傾向があるとされている。で、中立公平な放送を見たい向きはBBCを見るのだという。確かにBBCはイギリスの公共放送だからアメリカの事に関しては赤や青の色はついていないだろう。そのBBCが日本の芸能プロにかみついたわけだが、中立公平だからというわけでもなかろうがBBC内部にも未成年相手の性的虐待事件というのはあって、BBC自身がそれを報じている。

 

BBC元人気司会者による性的虐待、プロデューサーは「ひとりにするな」と(2016.BBC.com) 

BBC司会者を出演停止にし警察に連絡、子供から性的写真購入疑惑(2023.7.BBC.com)

 

2件目の記事はこの夏の事件で、最初BBCは真剣に考えなかったようだが、被害者の少年の家族が大衆紙のサンに訴えて事件が明るみに出て、調査せざるを得なくなってからのBBCはかなり突っ込んだ報道もしている。すべて真実を伝えているかどうかは知りようもないが、一応「報道」の形になっている。そのバランス感覚という意味では「反省の弁」垂れ流しの日本のメディアとは大違い。読めばわかると思う。

 

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 最近一編のドキュメンタリー映画を観た。世界で一番美しい少年というタイトル。

2021年に一般公開もされているので見ている人も多いだろう。ルキノ・ヴィスコンティ監督の映画「ベニスに死す」(1971)で主演のダーク・ボガードを魅了する美少年役を演じたビョルン・アンデレセンの半生を、アンデレセン本人とともにたどったドキュメンタリー作品である。

 ヴィスコンティは当時ヨーロッパでもっとも評価された監督のひとりで自らゲイであることを公表し、また、撮影スタッフもゲイで固めていたと言われている。

 ビョルン少年は、生まれた時すでに父はなく、10歳の時に母を亡くし、妹とともに祖母に引き取られて育てられたという。祖母への恩返しの気持ちもあっただろう、勧められるままにオーディションに応募し、ヴィスコンティに気に入られて大役を得る。ワールド・プレミアの際、ヴィスコンティは記者会見で彼を評して「世界で一番美しい少年」と語り、映画の完成とともに彼は一気に「ゲイ」社会のアイコンに祭り上げられてしまう。当時まだ16歳、世間知らずの少年が誰の庇護を受けるでもなくずるずるとゲイの世界に引きずり込まれ、いいように遊ばれたのだろう。彼は当時を回想して「欲望に燃えた貪欲な目、濡れた唇 うねる舌・・・連中は頭の中で私にフェラしていた」、そう語っている。

 

 しかし、これをジャニーズ事務所の話と同列に並べてはいけない。確かに虐待は歴然としている。が、彼には一貫して被害者意識がないのである。加害者を数え上げれば切りがないかもしれない。しかし誰かを責めるような言葉は最後まで一言も出てこない。ただ何もできなかった自分を世間知らずだったと言い聞かせ、その後の結婚生活の破綻や子供の死も含めて、全てを自身の問題として、なぜ、どこで、どのようにして、何を失ったのかと長い時間をかけて、今もなお自問自答しているのである。すでに60を過ぎた初老の男に昔の美貌の面影は微塵もなく、変わって表れたのは自分が何者であるか、自己認識をどこまでも突き詰めようとする哲学者の相貌である。

 ラストシーン。ロケ地となったベニスの海浜にたたずんでいる現在の彼とカットバックで現れる海の中にたたずむ少年の彼。映像に流れる彼のモノローグは少年の自分に語り掛けるようで痛切である。

 

 『自分が何者か分からない 何者でないのかも だから見回す「あれは私 または あれが私?」 私の姿は見えなくなる 持てるものはすべて手放した でも死なない 後ろにあるもの それは扉 私は死なない ただ消えるだけ もしかしたら 再び目を覚まして あなたを探しに戻ってくる』

 

 

・・・落としどころはない・・・

 

 

 

 

 

 

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