不安
それは運動会のテントの屋根に溜まる雨水
重さに耐えきれず ぬめっとそれは落ちてくる
風の音のする夜のこと
警告のない余震と本震の間にあるような不安が
突然 僕の胸を締め付ける
身体がバラバラになるのを堪えるように
僕は膝を抱えた格好で 布団にくるまった
布団を固い砦として 外界を遮断しても
僕の心の中には 姿の捉えられない化け物が侵入してくるのだ
僕はどうにか時間が過ぎ去るのを祈って
様々な別の 楽しいことを思い出すよう努力した
ただただ耐えて 静かに待った
きっと何かをしなくちゃいけないのに
何もできない自分がそこにいた
やがて
境目のない眠りを通り過ぎたあと
事情さえも知らない夜明けの空の帯が
僕をもとの僕に戻そうと 鳥のさえずりと共に差し込んできた
あの夜 僕を襲った名もない不安は
夏の夕立のように ときどき僕を襲うんだ
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