今日は久しぶりに映画館で映画を見たんだ!





『天皇の名のもとに 南京大虐殺の真実』
『沖縄のハルモニ』
と言うドキュメンタリーを2本!
ヤバイ映画を集めて上映と言う企画上映で以前から、この2本は度々上映していたようだ。
この企画の予告映像の最後に主催者が「ヤバイ映画じゃなければ面白くないじゃん、何が小津安二郎だ、ファミリー映画だ、馬鹿!」って言ってたのが印象的なので見に行ったんだけど、それほどヤバくなかった😅







『天皇の名のもとに 南京大虐殺の真実』
(1995年/50分) 監督:クリスティン・チョイ+ナンシー・トン 

米国の牧師の現地での隠し撮りの映像を軸に元兵士と識者のインタビューで構成されているドキュメンタリーで、天皇の戦争犯罪を匂わせる味付けもされていたり、慰安婦問題も混ぜ込められてやや焦点がボケ気味だった。
1937年の南京での事件については、様々なことが言われていて本当はどうなのか前から知りたかったので、ようやく映像で確認できると思ったのだけど、被害者やご遺体は映像として映っているけれど決定的な殺害シーンは無く、実際兵士だった方々の証言もその人の周りで起きた個々の殺害の話だけであったので、大虐殺と言う事実は語られていなかった。
識者のインタビューもあるのだけど、その一人は殺された人数は問題でなく惨虐な殺害方法だとも語っていた。
戦場での狂気みたいなものは南京に限ったものではないとも思うが、
「数名で輪姦した後は必ず殺していた」とか、
「道端に裸の女性の死体がよく転がっていてその横を通り過ぎる時は必ず陰部を銃剣で刺すことと言う通達のようなものもあったようだ」とかの証言を聞くとやはり不快ではあった。



南京の話では堀田善衞さんの書かれた小説『時間』が興味深く印象に残っているんだ!
これは日本人が中国人の視点で書いたもので小説としてよく書けているので未だ読んでない人は是非読んで欲しい一冊!







『沖縄のハルモニ』
(1979年/86分) 監督:山谷哲夫

この企画の主催者である山谷さんが若き日に作った沖縄在住の元慰安婦の女性のインタビューが中心のドキュメンタリー映画。
当時の作者はまだ若く先入観を持ちながら、そちらに証言や映像を持っていきがちでちょっと鼻につくこともあったけど、まあまあ証言者の素直な意見や思い出を引き出せていたと思う。
元慰安婦は日本が負けた時どう思ったのかの問いに、悔しかった、日本には勝ってもらいたかったと言っていた。これには山谷さんも意外に感じたのか何度も何度も同じ質問をしたが、答えが変わることはなかった。
元慰安婦の女性は実際には辛かった過去なのだろうけど、淡々と時にユーモアさえ感じさせる口調で過去を語っていたのが印象的であった。
美空ひばりさんと小林旭さんが好きだと言い、オリオンビールよりキリンビールの方が美味いとも言っていた。


どちらの映画か忘れたけど中国での慰安婦は4つに別れていて、日本人は「ニッピー」、朝鮮の人は「センピー」、満州の人は「マンピー」、地元の人は「ジモトピー」って言われてたらしいという証言もあった。


そんなわけで、あまり衝撃も無く真実も明らかにならなかったけれど、南京のことも慰安婦のことも理解が深まったのは確かな1日だったおねがいおねがいおねがい