今日6日(金)より,JR内房線の木更津駅とJR京葉線千葉みなと駅の間を,今月13日(金)~15日(日)にかけて運行する快速「SL春さきどり」号と「SL春さきどり」号に向けた試運転が始まった.列車の牽引を務めた,「貴婦人」の愛称で親しまれるC57形機関車の千葉県内の走行は,イベント列車も含めると38年ぶりとなる.

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県内を38年ぶりに走行した「貴婦人」

 当初は,高崎車両センターに所属する「デゴイチ」ことD51形機関車(D51-498)が牽引機として予定されていたが,昨年12月に仙台DCの期間中に火入れの際,ボイラーを故障させ,新津運輸区に所属するC57形機関車(C57-180)が急遽代役を務めることになった.この機関車は,主に磐越西線を始めとするJR新潟支社管内での運用で,このように東京圏にやってくるというのは非常に珍しい.除煙板には,門鉄デフを搭載している.

 この試運転は,内房線内の時間変更のかかる列車の存在から,6日(金)~7日(土),9日(月)~11日(祝)の5日間にかけて行われることが予想される.また,例年と同様に踏切などの沿線に配備は,多くの警備員が配置されている.東京近郊区間の大回り乗車可能エリアのSL運行は久しぶりとなり,また2度の土休日があることから,本運転だけでなく試運転期間中にも多くの人が集まることが予想される.なお,試運転は本運転と同じ時間での運行となる.

 列車のダイヤは,撮影を考慮し姉ヶ崎駅で長時間停車をする.また,本運転の期間中には,SLの撮影や乗り継ぎなどに便利な快速「春さきどり」号(485系勝田車)の運行も予定されている.この列車の運行は,東京→誉田(1号),誉田→千葉みなと(2号),千葉みなと→木更津(3号)という形での運行が
予定され,それぞれの列車の特徴としては,1号は東京駅からの乗り継ぎを考慮,2号は京葉線内でSLとのすれ違い,3号はSLよりも後発でありながら蘇我以降の主要駅(五井,姉ヶ崎,木更津)には先回り出来るというものである.

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(春さきどり号として運行する485系勝田車)

 なお,今回走るC57形機関車180号機が,新津駅から拠点となる木更津駅まで回送されて到着したのは今月3日(日)の早朝である.送り込み回送の牽引機は,高崎区のEF64-1001であった.

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(蘇我駅に停車中の送り込みの配給列車)

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(木更津駅に到着した送り込みの配給列車)

 千葉県では,JR東日本千葉支社とタイアップして去年と同様に,今年は「おいでよ房総 春さきどり」と銘打って観光キャンペーンを展開している.1月から3月にかけて行われるキャンペーンの中では,多くの臨時列車の運転が予定されており,なかでも今回の貴婦人の運行は,去年に引き続いて多くの人を集めることが予想される.また,詳細は未定であるが,JR千葉支社は久留里線での旧型客車を利用した臨時列車の運行を,3月下旬ごろにも予定している.



 筆者は,ここしばらく午前中の学校の講義がないため,午前中は試運転の様子を撮影することが出来た.SLの撮影は今回は後追いのみにとどまり,午後から走るSL牽引の列車はまだ撮影出来ていない.明日以降の運転で,機会があれば撮影したいと思う.

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