雑な挨拶をすませ、
初老の報知器屋は、
イザ、
現場に。
初老の報知器屋は、
イザ、
現場に。
着ていたスーツの上着をさっと置き、
何やらそれらしい確認を行い、
ブザーを止める。
ブザーを止める。
おぉ!
それらしい作業を行い、
3階防火シャッターのランプが点いているのを確認。
またブザーが鳴る、
3階防火シャッターのランプが点いているのを確認。
またブザーが鳴る、
おぉ?
止める。
しばらく様子を見て曰く、
「故障ですね」
!
見事な診断!
見事な診断!
って馬鹿。
だからアンタ呼んだんだwww
だからアンタ呼んだんだwww
続けて、
「ドライバーないですかね」
!
工具持ってきてないのかよ!
工具持ってきてないのかよ!
またブザーが鳴る。
心のブザーも鳴る。
回路を見ながら、
渡したドライバーで赤と黒のケーブルを外す。
そんな安いドラマみたいな事でいいのか?
爆発しないのか?
渡したドライバーで赤と黒のケーブルを外す。
そんな安いドラマみたいな事でいいのか?
爆発しないのか?
すると、
遂にブザー停止!
遂にブザー停止!
やりゃ出来るんだね!
すごいよあんた!
すごいよあんた!
少し得意げな顔で何やら説明してくれたが、
知らん、
ようわからん。
知らん、
ようわからん。
調子が乗ってきたのか、
他の部分をいじり始める、
他の部分をいじり始める、
すると、
何か遠方で、
何か遠方で、
「グオングオン…キュルキュル…」
何の音?
よく見ると、
1階防火シャッター及び
2階防火シャッターのランプが、
2階防火シャッターのランプが、
点灯。
.....、
.....、
点灯
.....?
.....?
「グオングオン…キュルキュル…」
「ガシャーン」
あ、
今シャッター降りましたね。
今シャッター降りましたね。
心のシャッターも降りました。
何いじったんだ。
家が遠くなっちまったじゃないか。
家が遠くなっちまったじゃないか。
念のため確認に向かうと、
予想した通りの風景。
予想した通りの風景。
時刻も、
定時を超えていたようです。
定時を超えていたようです。
役立たずの不燃ゴミたちも帰ってしまいました。
よくないけどよかったです。
よくないけどよかったです。
ゴミが無くなった分、
風通しがよくなったのもあり、
しょうがないので、
区切りがつくまでやることにしました。
風通しがよくなったのもあり、
しょうがないので、
区切りがつくまでやることにしました。
明日もあるのでね。
報知器は見ているだけで何も出来ないので、
手分けしてシャッターを上げに。
手分けしてシャッターを上げに。
シャッター付近を見渡すと、
天井にそれらしいフタを発見。
天井にそれらしいフタを発見。
開けるとチェーンが出てきた。
それらしい機器もある。
それらしい機器もある。
どうやらチェーンを引いていく(手動)と、
シャッターが少しずつ上がる仕組みらしい。
シャッターが少しずつ上がる仕組みらしい。
それではとジャラジャラ引くが、
手応えなし、
空回る感覚。
手応えなし、
空回る感覚。
大の大人数名で原因探し。
10分程度いじくり回しているうちに、
動く。
動く。
古くて歯車の噛み合いが悪かったみたい。
どこかの職場みたいじゃないかwww
どこかの職場みたいじゃないかwww
手を金属臭くしながら、
作業を終えデスクに戻る。
作業を終えデスクに戻る。
あとはもう、
報知器の状況次第。
報知器の状況次第。
蒸し暑くなってきたので、
冷紅茶持って行きがてら、
様子を伺いに行くと、
冷紅茶持って行きがてら、
様子を伺いに行くと、
携帯電話持って、
横柄な言葉で誰かと連絡中。
横柄な言葉で誰かと連絡中。
待つことしばし、
翌日サービスマン呼んで本格的にやるそうな。
翌日サービスマン呼んで本格的にやるそうな。
定刻1時間半過ぎ。
今日は帰ります。
今日は帰ります。
ヤレヤレ、
明日も忙しそうだぜ。
明日も忙しそうだぜ。
正面玄関の施錠をし、
セキュリティー開始、
セキュリティー開始、
出来ナーイ!
「更衣室扉A」が開いているらしい。
うちに更衣室なんてあるのか?
初耳だぜ。
初耳だぜ。
未施錠の窓や扉を探すも、
該当箇所は見つからず。
該当箇所は見つからず。
なんだかセキュリティーの装置も、
一部被害受けてたみたい。
一部被害受けてたみたい。
もう知らんwww
めんどくさくなって、
ここは人任せ。
ここは人任せ。
警備会社に連絡して家路に。
かくして、
本日業務は終了。
だが、
雨が降ったのはココだけではない。
本日業務は終了。
だが、
雨が降ったのはココだけではない。


豪雨は至る所に爪痕を残す!
今朝のこと昼のことを覚えているか森山田!?
今朝のこと昼のことを覚えているか森山田!?
次回、
「何でもないようなことが~その3」
サービス♪サービスぅ♪
「何でもないようなことが~その3」
サービス♪サービスぅ♪
森山田