昨年一年を振り返ってみると、既存メディアにとっての重大ニュースは、尖閣諸島の中国漁船衝突映像の流出、ウィキリークスによる情報公開、小沢一郎が登場したインターネット会見だった。

 尖閣諸島の映像流出では、保安官はyoutubeに動画を投稿し、小沢一郎は政倫審に出ないとニコニコ生放送で表明し、機密とされている情報をウィキリークスが公にし、それらのニュースを新聞やテレビが後追いした。

 今までは新聞やテレビなどの大手メディアが集約した上で報道してきたニュースが、インターネットの出現によって新たな手法で情報を発信することができるようなった。

 既存メディアの既得権益に批判が集まった一年でもあった。

 公的機関へのアクセス権を独占する記者クラブ制度。再販制度による販売価格の維持。放送権を管理する総務省とテレビ局の癒着に対する批判も高まっている。

 既存メディアの生き残り策が、新規参入を難しくし、業界はよどんでいく。最近は、海外主要メディアが相次いで東京支局を閉鎖してしまった。「記者クラブに自由な取材を侵害されてきた」との理由だ。

 私は、これから日本のメディア業界は健全な方向に向かって是正させていくと思っている。インターネット上では、国・地域、メディア規模、媒体に関係なく、さまざまなメディアが同じ土俵で闘い切磋琢磨できるからだ。

 また、既存メディアが同じく既得権益を持っている状態では難しかったそれらに対する批判の声が、インターネット上では広く展開されていく。これまで自分たちへの批判を報道したメディアはあったか。

 今後はまさにメディアの新芽が開花する時期だ。読者の厳しい声にさらされる中で、報道の質を高めていくことができる。それを既存メディアが大手目線で「非常に厳しい時代が来る」と考えていてはいけない。

 これからが本当に楽しみな時代だ。
 初めまして。小生のブログに来てくれて有難う御座います。

 備忘録なのでそもそも自分のために書き始めるのですが、何かの役に立ったり、何かの参考になることがもしあれば、それは嬉しいことです。

 忘れたくないことを書いていこうと思っています。小生、書いておかないとすぐに忘れてしまうことが多いんです。きっと戯言も多いと思いますので、始めにご勘弁をお願いしておきます。

 今考えていることは、「点と点」です。

 先日、インドネシアのジャカルタ郊外で菊の苗を育てている沖縄の農協を取材しました。沖縄―ジャカルタ間は約4200キロ。なぜこんな遠方で取り組みを始めたのかうかがうと、台風被害を逃れて海外での苗栽培を模索したことがきっかけだと知りました。

 沖縄とインドネシアには、共通点がありました。

 チャンプルー(混ぜる)やアパ(何)などの同じ意味で使われる言葉があります。ジャカルタ北部のジャワ海に浮かぶ島々には、沖縄の追い込み漁の伝統漁法が伝わっており、伝来の歴史と何か関係があるのかもしれません。

 顔が似ています。日本人の起源の一説である「マレー人の北上説」をご存知でしょうか。中国南部で誕生した海洋民族マレー人が、マレー半島(タイやマレーシア、シンガポールの国々がある半島)からインドネシアのスマトラ島やジャワ島に渡り、フィリピン諸島を北上し、沖縄へたどりついたという説です。遠い昔に思いを馳せました。

 感性が似ています。沖縄の島言葉では、独特ののんびりとした時間感覚を表す「うちなーたいむ」や「なんくるないさ」(なんとかないさ)がよく知られています。インドネシア語にも、「ゴムのように伸び縮みする時間」という意味の「jam karet(ジャム・カレット)」や、外国人が最初のころに覚えるであろう「tidak apa-apa」(何も問題はないよ:大丈夫だよ)があります。

 一見、一直線上にはない点と点の関係でも、歴史の中に共通点があったり、その二点がつながる背景には、現在の社会の動きがあったりするのだなと、考えさせられました。点線を実線にしていくのは、記者ができる仕事の一つ。裏側にあるストーリーを、一つ一つ深掘り取材し、面を知るヒントを見つけていければと思います。