Tesoro | not simple

Tesoro


オノナツメさんの描く世界が大好きです。

静かで、暖かくて、優しさでみたされている。


このブログタイトル『not simple』も、オノさんの漫画タイトルから拝借いたしました。(かの名作とは全く趣の異なる、ぐずぐずブログになっておりますが…)

『not simple』は、こんなに重くて、せつなくて、哀しくて苦しい物語があるのだろうかと、読後数日間呆然となった記憶があるのですが、それでもやはり静かで暖かな空気の流れる、一篇の映画のような物語でした。


『Tesoro』は、そんなオノナツメさんの短編集です。

Tesoro(テゾーロ)とはイタリア語で『宝物』や『大切な人』を意味する言葉だそうで、この短編集はなんでもない日常の中での、大切な人(親子だったり夫婦だったり)とのやりとりが、たんたんと描かれています。

特別ドラマチックなできごとが起こるわけでもないのですが、じわじわと胸に染みるような。
素敵な物語の数々です。


私は『オモテウラ』、『お弁当にまつわる3つの短編』、とりわけ『もやし夫婦』が好きです。

こんな夫婦になれたらいいな。


梅雨は憂鬱ですが、しとしとと雨の降る中、お部屋でゆっくりとオノナツメ作品を読む時間は、私にとっての宝物のひとつかもしれません。