この状態はどういう状態かといいますと
ベタ基礎(底盤)を打設する前の地業と言いまして
クラッシャラン(または砕石)を固く転圧して基礎の構造体に合わせて地面側を用意する工程です。
一見なんでも無い工事のように見えますが、建物の高さ関係、強度、基礎コンクリートの精度のために
とても大切で気を使う工程です。
こういう図面をご覧になられたことがあれば、一番基礎の下の部分です。
昔は栗石といった大きな石を使っていましたが、今では砕いた石がよく使われます。
クラッシャランというのは石を砕いたものですが、砂状の細かいものも含まれます。
一方砕石というのは粒調砕石の略で、細かい砂は除かれます。
砂の有無についてはいろいろ意見がありますが、当社では締固めやすさを考慮して
クラッシャランをよく使います。強度については問題ありません。
ところで、この上に捨てコンクリート(型枠や鉄筋の目印を見やすくするため)を打設するのですが
この段階で湧き水が発生していることが発覚しました。
奥に少し黄色く見えていますが、擁壁から滴る水だけでなく地面からどうやら水が湧いているようです。
これは家を建てる段階で大きな問題です。
地盤の流動化の危険を疑う必要もありますが、湧き水となると基礎の押上げ、ズレ、鉄筋の酸化、コンクリートの中性化、当然カビや害虫の巣窟になりかねません。
地業の前には地盤調査もしており、地下水位も確認して異常はありませんでした。
しかし、この湧き水問題はどうにかしないと次の工程に進めません。
着工後4日目にして大きな問題が生じてしまいました・・