久々に大好きなクラシックを語りたいと思います。
フランスの作曲家ジョルジュ・ビゼーの名作オペラ「カルメン」
シナリオは有名なので皆さんご存じかも知れませんが
かいつまんで紹介すると
(第1幕)
場所は1820年スペインセビリアでのお話。
ジプシーの妖女カルメンシータが働くタバコ工場にて
彼女は女工員と喧嘩をして相手を傷つけてしまう。
衛兵に捕らえられたカルメンは兵隊長ホセに色目を使い
ホセは思わず彼女を逃がしてしまった。
(第2幕)
2ヶ月後「リーリャス・パスティア」という居酒屋で
カルメンはホセが彼女を逃がした罪で投獄されたうわさを聞く。
ちょうどその時かっこいい闘牛士エスカミーリョが居酒屋に現れ、
彼は妖しい風貌のカルメンに一目惚れしたようだ。
カルメンと相思相愛のホセが刑期を終え二人は再会するのだが
それを見たホセの上司スニガは嫉妬し、二人を引き離そうとする。
スニガに剣を抜いたホセはもう、兵隊には戻れずカルメンと一緒に
悪の密輸団に加わることになる。
(第3幕)
自由人カルメンは早くも頼りないホセに飽き飽きする。
そこへカルメンを追ったエスカミーリョが現れた。
ホセはカルメンを奪われるまいとエスカミーリョに決闘を申し込み
無防備なエスカミーリョをこてんぱんにやっつける。
既に心が移っていたカルメンはエスカミーリョを選びスキを見て逃がす。
そしてホセの許嫁ミカエラが現れホセの母親が危篤だと告げるので
ホセはカルメンとエスカミーリョのことを想いながら故郷へ去った。
(第4幕)
何ヶ月か後、セビリアの闘牛場に
エスカミーリョとカルメンのカップルが居た。
エスカミーリョだけ闘牛場に入り、残ったカルメンは場外で
待ち伏せしていたホセと出会う。
ホセはカルメンによりを戻そうと懇願するが
カルメンはホセからもらった婚約指輪を投げ捨てる。
ホセは逆上しカルメンの胸を短剣で一突き!
同時に闘牛場でもエスカミーリョが牛を一突きし歓声を浴びる。
絶望のホセはカルメンの亡骸に倒れ込み号泣する。
(幕)
すごくドラマチックで暗いシナリオですが、ビゼーの天才的な音楽に
よって、素晴らしい芸術作品になっています。
一度生で見たら忘れられないオペラです。
大阪のフェスティバルホールで見たロベルト・アラーニャのホセも
すごかったですけど、CDで何度も繰り返し聞くのは、マリア・カラスの
カルメンです。
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元々カルメン役はメゾソプラノの役どころですので
ソプラノのカラスは舞台では一度も歌うことはありませんでした。
しかし、フランス育ちのカラスはどうしてもこの役がやりたくて
カラスたっての希望でスタジオ録音されたようです。
晩年のカラスは声が幾分低くなっており、ちょうどこの録音の頃は
メゾソプラノの音域を楽にカバーできるようになっていました。
カラスのカルメンは鬼気迫るものがあり迫力満点です。
有名なハバネラや最後のシーンは聞いていて鳥肌が立つほど
真に迫った演技(歌)になっています。
ハバネラだけで言うとSP時代の名歌手コンチータ・スペルヴィア
の堂々たる歌と巻き舌には及びませんが、カルメンは軽く歌っては
台無しだと思っています。恐いぐらいでちょうどいいのです。
ここまでは誰もが褒めるカラスのカルメン。
ワタシがこのCDで一番気に入ってるのは指揮のプレートルです。
プーランクを始めフランス音楽のスペシャリスト プレートル。
このCDの講評で「カラス以外のサポートが弱いのはご愛敬」とか
書かれていますが、とんでもない。大金星はプレートルでしょう。
全体にみなぎる緊張感と空気はこの人のタクトから出ているとおもいます。
合わせが上手いのにドラマチックを引き立たせている。
もう、プレートルの虜になってしまいました。
おなじみウイーンフィルのニューイヤーコンサートですが
2008年はプレートルだそうですね!!
最近メータぐらいから興味がなかったニューイヤーコンサートですが
(アーノンクールも期待はずれだったし)
プレートルのウインナワルツ! むっちゃ興味があります。
もともと明るい曲は得意な人ですからね~
曲目もワルトトイフェルやオッフェンバックが出てくるのかなー
そしてアンコールはいつものドナウじゃなくてラ・ヴァルスとか
だったりして(妄想)
来年のお正月が楽しみで仕方がありません!