姉歯氏に懲役刑が地裁で求刑された。

判決でどんな裁定が下るか分からないが

実刑は免れないだろうというのが各メディアの見方である。


確かにこれだけ大きな問題を起こした建築士だが

厳しい判決には変わりない。


今まで、建築士の業務の上での違反や重大な過失については

建築士法のまな板上で裁かれていたので

最も重い罪でも懲役1年以下または30万円以下の罰金

もしくは建築士免許の取り消し となる。

(建築基準法違反でも50万円以下の罰金刑まで)

ここから考えるとやはり今回の問題(というか事件)は

社会的影響の高さからだと思うがかなり重い判決となりそうである。


しかし、どうだろう。


考えてみれば今までの建築士法内の裁きというのが緩すぎたのではないか。


人々の命を預かる建築士が、私利私欲のため違反を起こして

社会を不安に陥れた(例え業務上過失致死または致傷でなくても)

ことに対する制裁が免許剥奪だけで済むというのがユルユルなのではないか。

罪を起こしたことを隠しさえすれば、もう二度と建築士試験は受けれないだろうけど

他の職で普通に社会生活をできる(もちろん民事上の責任は残るとしても)

こういうことが暗黙で許されてきた。


もっとも建築士なんてつぶしの利かない職業だけどね(笑)


もし、姉歯氏が偽証罪に問われていなかったら判決はもっと緩かったのだろうか。

こう考えると、同じ建築士としてとても気になる判決である。


しかし、これらの(姉歯氏含む一連の)問題が与えた良い影響も忘れてはならない。


建築士法等の一部改正法案が閣議決定された。


簡単に言えば建築士の情報開示義務、講習を受ける義務、構造・設備専門家を設ける制度改革等

である。

私の予想、いや大方の予想もそうだったと思うがこの法案の提出は早くても来年以降だと

思っていたのだが、建築士に対する社会的不安も大きく国交省が急ピッチで法案を整備された

おかげもあって、この時期に閣議決定、法改正成立の後2年以内に段階的に施行されると

いうこと。


建築士は定期的に講習を受け、自己を更新していくことは個人的には当然と思っているので

この改正案は建築士の将来、また業界の将来、ひいては国民の将来にとって

確かな明るいものとなることを確信します。


みなさん、これからの建築士を応援してください!

そしてさらに多くの心ある建築士が増えることを願ってやみません。


※やばい。このブログらしからぬ硬派な文章になったぜ。べいべー(古)