今朝、一頭のメス熊が殺されてしまいました(・_・)
可哀想でたまりません。
この10日間くらい、エサを探して街中をウロウロと歩き回っていました。
報道も煽るようにテレビで加熱ぶり。
3~4歳の小さなメス熊ちゃんです。
6時過ぎに「バーン」と撃たれて死んでしまいました。
「1本のソーセージ。」
このお話のようにならなければよいなぁ、と思っていましたけど、
まったく同じになってしまいました。
お盆なのに可哀想で悲しくてたまりません。
1,997年秋、彼女は母熊から離れ独立したばかりでした。
翌年の春、彼女はたくさんの車が行きかう国立公園の入口に姿を現すようになりました。
すると、とんでもない知らせが飛び込んできました。
観光客が彼女にソーセージを投げ与えたと言うのです。
それからというもの、彼女はヒグマとは思えないほどすっかり変わってしまいました。
人や車は、警戒する対象から食べ物を連想する対象に変わってしまい、しつこく道路沿いに姿を見せるようになってしまいました。
そのたびに彼女を見ようと見物の車列ができ、彼女はますます人に慣れていきました。
かつて、アメリカの国立公園で餌付けされた結果、人に危害を加えたことで悲惨な運命を辿ったクマが居ました。
そこで、彼女に人に近づくなと学習させようとしました。
しかし、彼女はのんびりと出歩き続けました。
彼女は翌春、ついに市街地にまで入り込むようになりました。
呑気に歩き回るばかりでしたが、ある日彼女は小学校のそばで鹿の死体を見つけ食べ始めました。
私は、もはや決断のときでした。
子供たちの通学の前にすべてを終わらせなければなりません。
私は近づきながらスコープの中の彼女を見ながら発射しました。
彼女は一瞬、あっ、というような表情を見せたのと同時に、ライフル弾の激しい音が鳴り響きました。
彼女の瞳の色はみるみるうちに失われ、動かなくなりました。
彼女は北海道の知床の森に生まれ、穏やかに暮らしていく筈でした。
その運命は、たった1本のソーセージで狂い始めました。

もともと人間がヒグマが住む森を奪ったのに。
麻酔で保護と言う選択はなかったのでしょうか。
悲しいお盆になってしまいました。
私はヒグマに特別な思い入れがあるのです。
豚きなこ熊ちゃん

