≪ボリビアからチリへ≫
ストで閉鎖されたウユニからなんとか脱出した僕らは、一旦北上した後、ボリビア国内を南下、そのままパラグアイを縦断し、アルゼンチン、ブラジル、3カ国の国境にまたがるイグアスの滝へ移動します。
【ボリビア、チリの移動マップ】
この中では、パラグアイの縦断が意外にハードでした。
国境から首都のアスンシオンまで夜行バスで一気に移動したのですが、国境からしばらくは荒野をひたすら進むのです。
普通は2時間ごとくらいに休憩があるので、何も買わずにたかをくくっていたのが裏目に出ました。
バスは、走れども走れども休憩する気配が無い・・・というか民家の明かりすら見えません
もちろんエアコンなんか無いので窓は全開、そこから砂埃が飛び込んでくるので、あっという間にノドがカラカラ。
持っているのはぬるいコーラのみです
ノドの渇きに負けそのコーラを飲みますが、当然さらにノドが乾き、窓にもたれてグッタリとなります。
こういう時って、思考回路を停止しないと乗り切ることができないんですよね
数時間後、ようやく休憩かと思ったら、そこには民家しかありません
そこで出されたのは大きなポリバケツに溜まっている生水
しかし、生水だからどうなんだ!って感じです。
この生水がどれだけウマかったか
さて、パラグアイからはひとまずブラジルに入り、ブラジル側からイグアスの滝を見ることにします。
ブラジル入国には通常ビザが必要ですが、1日だったらいらないみたいですね。
ブラジル側のフォートイグアスという街は、パラグアイと違いとても都会でした。一気に先進国の雰囲気で、なぜか多少緊張します
【イグアスの滝】 常に水しぶきが発生していて涼しいです
【イグアスの滝】 水量と広さが世界一なんですかね?
【イグアスの滝】 これだけの水がどこから集まってくるのか…
【イグアスの滝】 滝の音も常に鳴り響いています
【イグアスの滝】 悪魔の喉笛と呼ばれる滝
【イグアスの滝】 水しぶきにまみれているボート
イグアスの滝は、想像をはるかに超える壮大さでした。
この日は1時間ほど公園内を歩いていましたが、水量が多く、どこにいても水しぶきがかかってくるし、幅の広い滝のものすごく近くまで行けるし、ちょっとした隙にアナグマにコーラを盗まれたりしました
ブラジルからアルゼンチンに入り、この日はひとまずイグアスの滝の近くにあるユースホステルに宿泊です。
アルゼンチンは、経済状態が不安定なものの先進国並みなので、ユースホステルのシャワーはもちろんお湯が出るし、ひさしぶりに安心して寝ることができました
もちろん翌日はアルゼンチン側のイグアスの滝へ行き、ボートに乗ったりして満喫
しかし、滝好きを公言していたものの、世界三大瀑布のうち、実際に訪問できたのはイグアスの滝のみ、しかも旅の最後でした
まあ、ナイアガラの滝はいつでも行けるイメージなのでいいのですが、ビクトリアの滝は痛かったかなあと思います。
南米は名所続きでしたが、その中でも最大のイベント・イグアスの滝を見終わってしまいました。
次にどうするかというところなのですが、ひとまず思ったより都会で物価の高いアルゼンチンを抜け、チリへ移動することにしました。
乗車時間が、22時間、11時間、6時間という3本のバスを乗り継ぎ、なんとかチリの首都サンティアゴへ。
疲れ果てた僕は日本人宿の汐見荘で2泊ほどし、この後の行動を考えていました。
モアイのあるイースター島はチリ領にあるため、ここサンティアゴから飛行機で行くのが一般的です。
(イースター島・・・。旅の最後の締めとしては最適かもなあ)
しかし僕は、金銭的に旅を続けることが苦しくなってきたこと、旅が長期に渡り観光に対して麻痺していた、ということもあり、日本へ帰ることを選択してしまいました。
これを書いていても思うんですが、イースター島なんてなかなか行けません。
しかも、旅の始めに絶対に行きたい場所として“イースター島”を候補に挙げていました。
それはなんとなく、その当時も理解はしていたんですが、ほんとに観光地に対して感覚が麻痺しているんです。
(別にいかなくてもいいかなあ)って・・・
この感覚、長期旅行をしている人の半分くらいは味わっているんじゃないでしょうか。
こんな感覚を持ったまま旅を続けるのは時間の無駄のような気もします。
と、まあいろんな要素が重なって日本への帰国を決定したのです。
イースター島のことはつい最近まで後悔していましたが、今では(いつかまた行ってやろう!)という気分になるので、返ってよかったかも?
行きたいところ全てに行ってしまったら、目標がなくなっちゃいますからね
ちなみに友人のアツは、僕がイースター島に行かなかったことをメールで知り、僕と差をつけるためにわざわざ行ったみたいです。さすがアツ
【サンティアゴ市内】
【サンティアゴに置かれているモアイ像】 イースター島の代わりに行ったのですがフンまみれでした・・・
【アンティグア】 日本へ帰る前にグァテマラのアンティグアに立ち寄りました
【アンティグア】 近所の子供達は覚えていてくれました
【アンティグア】 スペイン語学校アタバルのネコ
日本に帰ってきたのは、年末の12月29日でした。
不思議なのは、旅の最中、あれだけ日本が懐かしかったのに、成田に着き、新宿で成田エキスプレス(奮発しました!)を降りて街を歩いていると、すぐに昔の感覚が戻ってきたことです。
新宿を歩いている僕が昨日のようで、18ヶ月も旅をしていたことが夢のようでした。
これって僕が根っからの日本人だということなんでしょうか・・・
嬉しいやら悲しいやら。
でも、正月が終わるころには、すぐに海外が懐かしくなってましたよ